市街化調整区域の土地を生かすための賢い土地活用方法7選

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市街化調整区域にある土地を所有しているけど、「どのように活用できるのか」がわからず悩んでいませんか?

市街化調整区域では原則的に建物の建築が認められないため、土地活用方法も大幅に制限されてしまいます。

しかしながら、建築をしなくても活用できる土地活用や、やり方によっては一部例外的に建築が許可される場合等もあるため、市街化調整区域だからといって土地活用を諦める必要はありません。

このページでは、これまで土地活用のコンサルティングを業務として300人以上の土地オーナーの最適な土地活用について支援をしてきた筆者が、「市街化調整区域の土地を生かすための賢い土地活用方法」について以下の流れに沿ってご紹介します。

  1. 市街化調整区域で土地活用をするには
  2. 市街化調整区域の土地活用方法7選

このページをすべて読めば、「市街化調整区域の土地活用」についての疑問や悩みが解消でき、自信を持って第一歩を踏み出していただけるでしょう。

本ページで全体像を掴んだ後は、必ず複数の専門家に意見を聞くことをおすすめします。その際は、建築会社や不動産会社等に直接電話をすることは絶対にやめましょう。なぜなら、この業界では電話をとった人が担当になるという慣習があるため、土地活用の専門家ではないレベルの低い担当がついてしまう・・・ということになりかねません。確実に複数業者の専門担当者と連絡を取りたい方は、「スマイスター」などの一括サイトを利用して、専門担当者からの連絡を待つことをおすすめします。

1. 市街化調整区域で土地活用をするには

市街化調整区域とは、都市計画法による「市街化を抑制していく地域」として、各自治体が乱開発を防ぐ目的で設定している「基本的に建物の建築ができない区域」です。

そのため、市街化調整区域で土地活用をするには、以下の2種類の方法によるしかありません。

  • 建物の建築が必要のない土地活用を行う
  • 役所との協議により特別に建築許可を受けて土地活用を行う

※注意:「農地」の場合にはそもそも土地活用できない可能性がある

市街化調整区域内にある土地は地目が「田」や「畑」等の「農地」になっている場合も多いですが、農地を活用する場合には別に農業委員会へ申請し「農地法に基づく転用許可」を受ける必要があり、そもそも転用許可が受けられず、活用できない場合があるため注意が必要です。

以下、それぞれの方法について解説していきます。

1-1. 建物の建築が必要のない土地活用を行う

土地活用には、大きく分けて下図のような4つのタイプと17種類の活用方法があります。(※スマホの方は横画面にすると全体表示されます。)

種類 土地対応性 投資額 収益性 安定性 節税効果 手軽さ 転用性 流動性 資産保全性 社会貢献性
売る 売却 × × × ×
貸す 定期借地 × × × ×
自己活用 駐車場経営 × ×
賃貸住宅経営 賃貸アパート経営 ×
賃貸マンション経営 × ×
トランクルーム経営 ×
ソーラー(太陽光発電) × ×
オフィス経営 × × × × ×
商業系施設経営 コンビニ × × ×
ロードサイド × × ×
医療系施設経営 クリニック × × × × ×
介護系施設経営 老人ホーム × × × ×
サ高住 × × ×
デイサービス・ショートステイ・小規模多機能 × × ×
グループホーム × × × × ×
共同活用 等価交換 × × × ×
土地信託 × × × ×

上記の中で、「定期借地」や「駐車場」・「ソーラー」等は建物の建築が必要でない土地活用であり、市街化調整区域においても行うことが可能です。

また、それらは建物が必要ないことから、「初期投資が少なくて済む」というメリットもあり、市街化調整区域の土地活用を考える上では、真っ先に検討したい活用方法です。

1-2. 役所との協議により特別に建築許可を受けて土地活用を行う

実は市街化調整区域においても、建物の種類によっては一部例外的に建築が認められているものも存在します。

その中には、「事前協議と届け出により建築可能な建物」と「許可を受けることで例外的に建築可能な建物」があり、都市計画法によってそれぞれ以下のように定められています。

事前協議と届け出により建築可能な建物(都市計画法第29条第1項各号)
①農業、林業もしくは漁業用の建築物またはこれらの業務を営む者の住宅
②社会福祉施設、医療施設、幼稚園、小中高校などの公益上必要な建築物
③通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの
許可を受けることで例外的に建築可能な建物(都市計画法第34条)
①周辺住居者の日常生活に必要な物品の販売・加工・修理等の業務用の店舗、事業所等
②市街化調整区域内の鉱物・観光等の資源の有効利用上必要な建築物
③農林漁業用建築物、市街化調整区域で生産される農林水産物の処理・貯蔵・加工用建築物
④都道府県が国または中小企業事業団と共同助成する中小企業の事業の共同化、工事、店舗等の集団化に寄与する事業用建築物
⑤市街化調整区域内に現存する工場の事業に密接に関連する事業で、事業活動の効率化のため市街化調整区域に必要な建築物
⑥火薬類の貯蔵・処理用の火薬庫、火薬類の製造所
⑦円滑な道路交通の確保のための適切な位置に設けられる給油所等
⑧地区計画内における、当該地計画に適合している建築物
⑨市街化調整区域編入の際の土地所有者等が編入時から5年以内に行なう自己用の建築物等
⑩前各号に掲げるものの他、あらかじめ開発審査会の議を経たもの

難しく書かれていますが、簡単にまとめると以下のような4つのような建物であれば、協議次第で建築が許可される可能性があります。

  • 周辺住人の生活にとって必要な建物
  • 地域産業上必要な建物
  • 土地所有者が自分で使う建物
  • その他、開発審議会によって許可された建物

そのため、建物を建築した土地活用がしたいという場合には、「周辺住人の生活にとって必要な建物」や「地域産業上必要な建物」に該当しそうな建物の中で、役所と協議をしながら可能性を探っていくことが必要です。

2. 市街化調整区域の土地活用方法7選

市街化調整区域で土地活用を検討したい場合には、以下の7つの活用方法の可能性を検討することをおすすめします。

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  • 駐車場
  • 資材置き場(トランクルームはNG)
  • ソーラー(太陽光発電)
  • 高齢者施設(サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームなど)
  • 社会福祉施設(特養など)
  • 医療施設
  • 墓地・霊園開発

以下、それぞれの活用方法についてご紹介していきます。

2-1. 駐車場

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前述の通り、駐車場経営の場合には建物の建築が必要ありませんので、市街化調整区域でも最も手軽に行うことが可能です。

そのため、まずは周辺の駐車場需要を調査して駐車場経営が成り立ちそうかどうかを検討するのがよいでしょう。

敷地の規模にもよりますが、初期投資額も数十万円程度〜行うことが可能で、駐車場需要が見込めるエリアであれば固定資産税以上の収益を上げることも可能です。

「駐車場経営」の詳細な検討方法については下記の記事をご参考にして下さい。

土地活用で駐車場経営をするべき人と失敗しないための全知識

2-2. 資材置き場(トランクルームはNG)

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駐車場同様、市街化調整区域でよくある土地活用として、建設業者等の法人に資材置き場として土地を貸し出すという方法があります。

周辺に人が住んでおらず何の需要もないような土地であっても、普段は使わない資材等と置いておくためのスペースとしては需要があるケースも多々あります。

さほど高い賃料は取れませんが、ただ土地を貸すだけですので初期投資はほぼ掛からず、うまくいけば固定資産税以上の収益が得られることもあります。「資材置き場」としての需要がないか、周辺の不動産業者等に確認してみましょう。

2-3. ソーラー(太陽光発電)

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日当りや送電線等のインフラが整備されているか等の一定の条件はありますが、市街化調整区域の土地活用において最も安定的に高利回りが狙えるのが「ソーラー経営」といえるでしょう。

「ソーラー経営」では、法律で定められた「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」により、設置したソーラーパネルの発電規模により10年間ないしは20年間の固定価格で売電することが可能です。

そのため、規模により数百万円〜の初期投資こそ必要にはなるものの、安定して高利回りな土地活用が実現できます。市街化調整区域の土地活用で真っ先に検討したい活用方法の一つですので、自分の土地でソーラー経営が可能かどうかを調べるようにしましょう。

「ソーラー経営」の詳細な検討方法については下記の記事をご参考にして下さい。

土地活用でソーラー経営するべき人と失敗しないための全知識

2-4. 高齢者施設(サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームなど)

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高齢者施設は、周辺住人の需要やニーズを鑑みて自治体が必要と判断した際には、市街化調整区域においても建築が許可される可能性がある建物です。

高齢者施設(介護系施設)については様々な種類があり、市街化調整区域であるか等関係なくそもそも自治体による許可がないと建築できないもの(総量規制)と自由に建築できるものに分かれています。

その中でも、介護要素の低い自立した高齢者向けの「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)」や「住宅型有料老人ホーム」であれば総量規制の対象施設ではなく、市街化調整区域においても建築できる可能性があります。

ある程度の建物規模が必要なことから、投資額は数千万円〜数億円と高額になりますが、需要次第で相場利回りも8〜10%程度と比較的高利回りが期待できる土地活用です。建築の可能性については、市場マーケティングから一括して検討してもらえるハウスメーカー等に問い合わせると良いでしょう。

「高齢者施設」の詳細な解説については下記の記事をご参考にして下さい。

土地活用で介護施設経営をすべき人と成功させるための全知識

業者に相談する際の注意点|必ず土地活用専門の担当者(部署)に依頼する

規模の大きなハウスメーカー等では、戸建住宅をメインに扱う担当者・部署と土地活用をメインに扱う担当者・部署の大きく2種類が存在しますが、当然のことながら土地活用については土地活用をメインに扱う担当に依頼するべきです。

しかしながら、基本的に最初にコンタクトを取った営業マンが担当となるケースが多いため、中には戸建住宅メインの担当が土地活用の提案を行うということも多くあり得ます

そのため、より良い提案をしてもらうためにも、むやみに住宅展示場等の営業マンに相談するのではなく、土地活用を専門に扱う部署へ直接問い合わせることをおすすめしますが、その際に最も簡単で便利な方法は一括資料請求サービスの活用でしょう。

<一括資料請求サービスを活用するメリット>

一括資料請求サービスを活用すると、相談者の「住所」や「建築地」「相談内容」などをもとに最適な専門部署に繋いでもらえます

土地活用の一括資料請求サービスを行っている会社は10社以上ありますが、私が対応エリアや対応種類、参加企業・実績等の観点で、いろいろと比較した上で、総合的に最もおすすめなサイトは『スマイスターです。

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まずはこのサイトから一括資料請求して情報収集した後に、気になる業者に本格的に相談するとよいでしょう。

スマイスターには、不動産売却など土地活用以外にも色々なサービスがありますので、下記の土地活用専用の公式ページから一括請求するとよいです。

スマイスター:http://www.sumaistar.com

2-5. 社会福祉施設(特別養護老人ホームなど)

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社会福祉施設とは、公的法人である社会福祉法人が介護や保育等の社会福祉サービスの提供の場として運営する特別養護老人ホーム等の公的施設のことで、社会福祉施設については市街化調整区域においても事前協議と届け出を行うだけで建築が認められています。

そのため、そのエリアで開設を希望する社会福祉法人が見つかれば、地主が建物を建築し社会福祉法人へ一括して賃貸するという方式で土地活用をすることが可能です。

こちらも高齢者施設同様、種類や規模によって数千万円〜数億円の投資が必要になるものの、8〜10%程度の比較的高利回りで、社会福祉法人と共同でなければ建築できないことから他施設と競合することがすくなく比較的安定した収益が期待できます。

建築の可能性については、市場マーケティングから一括して検討してもらえるハウスメーカー等に問い合わせると良いでしょう。

「社会福祉施設」の詳細な解説については下記の記事をご参考にして下さい。

土地活用で介護施設経営をすべき人と成功させるための全知識

2-6. 医療施設

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医療施設についても、公益上必要な建物として事前協議と届け出を行うことで市街化調整区域においても建築が認められています。

そのため、周辺環境からして医療施設の需要やニーズがあり、開業したい医師や医療法人が見つかれば地主が建物を建築し医師や医療法人へ一括して賃貸するという方式で土地活用をすることが可能です。

医療施設については、規模がまちまちですが、やはり数千万円〜数億円規模の投資は必要で、期待利回りは10%程度が目安相場です。建築の可能性については、こちらも市場マーケティングから一括して検討してもらえるハウスメーカー等に問い合わせると良いでしょう。

2-7. 墓地・霊園開発

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事例としてあまり多くはありませんが、市街化調整区域の土地活用方法として、霊園業者に土地を貸して霊園業者が霊園を整備するという方法もあります。

「墓地・霊園」というところに抵抗感がなければ、活用しにくい市街化調整区域のまとまった大きさの土地を収益化することが可能で、基本的に土地を貸すだけですので初期投資もかかりません。

立地条件次第では固定資産税の数倍の地代収入を得ることも可能ですが、霊園という特性柄、数十年等の長期に渡って土地を貸す必要があります。霊園業者によって条件ばバラバラですので、興味がある場合には最寄りの地域で霊園を運営している霊園業者に問い合わせてみるとよいでしょう。

3. まとめ

いかがでしたでしょうか。

「市街化調整区域の土地活用」についての疑問や悩みが解消できたのではないでしょうか。

自分の土地の条件や土地活用の目的と照らして、所有する土地を活用した方が良いと思った人、しなくても良いと思った人、等様々だと思いますが、折角の土地を負の資産にしないためにも、最低でも毎年の固定資産税分以上の収益を生み出す方法を検討するのが得策だと思います。

本サイトでは「市街化調整区域の土地活用」に関わる重要なポイントは出来る限り網羅的にご紹介してきましたので、上記の内容をしっかりと理解した上で行えば、きっと後悔しない土地活用ができるでしょう。

ご自身のニーズに合わせて、最適な活用方法を比較検討してみて下さい。

<市街化調整区域の土地活用方法7選>

  • 駐車場
  • 資材置き場(トランクルームはNG)
  • ソーラー(太陽光発電)
  • 高齢者施設(サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームなど)
  • 社会福祉施設(特養など)
  • 医療施設
  • 墓地・霊園開発

土地活用は、後からの計画の変更が難しいため、時間をかけてじっくりと最適な方法を検討するべきです。

将来的なニーズのある人は、スマイスターなどの一括資料請求サービスを利用しながら、早めにまずは事前情報収集から検討を始められることをおすすめします。

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