一目瞭然!マンション売却時に出入りする費用の流れと目安金額早見表

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マンション売却を検討していて、「売却に掛かる費用にはどんなものがあって、いったい幾らぐらい掛かるのか」気になっていませんか?

不動産価格が高騰していて、中には購入価格よりも値上がりしている物件も多い昨今、自宅や投資用のマンションの売却を検討するには絶好の時期であるのは間違いありません。

しかし、マンション売却には様々な費用が掛かるため、きちんとそれらを時系列に沿って理解していないと、「思っていたよりも全然利益が上がらなかった…」「利益を使ってしまって後で税金が払えない…」なんてことにもなりかねません

このページでは、元大手不動産会社に勤務し、延べ2,000件以上の不動産売却に携ってきた筆者が、「マンション売却に掛かる費用の流れと目安額」について、以下の流れに沿ってご紹介します。

  1. マンション売却時に出入りする費用の時系列フロー
  2. 売却価格別に必要な各種費用の一覧と目安金額早見表まとめ
  3. 「居住5年のマンションを3千万円で売却した場合」のケーススタディ
  4. マンションは費用を抑えつつ少しでも高く売却するべき!

すべて読めば、「マンション売却に掛かる費用」について、プロと同等の知識を身につけることができるでしょう。

1. マンション売却時に出入りする費用の時系列フロー


マンション売却の流れとしては、上記のように、4つのフェーズ別にトータル10のステップがあります。

その中で、上記のようなタイミングで「必ず掛かる費用」と物件の状態や売主の事情、高く売るための戦略等として「状況次第で掛かる費用」があります。

また、反対に「戻ってくる可能性のある費用」もあり、特にローンの残債期間が長く残っている人にとってはその金額も大きくなります。

マンション売却で失敗しないためにも、最低限これらを理解して賢く計画することが大切です。

1-1. 必ず掛かる2つの費用

  1. 印紙代(印紙税)
  2. 仲介手数料

ローン残債も引越しの必要もなく「すべて現状のまま売却」という条件で売りに出せば、掛かる費用は最小限になりますが、その際でも必ず掛かる費用が上記の2つです。

印紙代(印紙税)

印紙代(印紙税)とは、簡単に言うと、「売買契約書の作成にあたり掛かる税金」です。

世の中一般的に、契約書や領収書には記載金額によって印紙税を収める必要がありますが、マンションの売買契約書でもそれは同じです。

印紙税の額は、物件の売却価格(契約書に記載される金額)によって以下のようになります。

売却価格
(契約書に記載された契約金額)
税額
1万円未満のもの非課税
1万円以上、10万円以下のもの200円
10万円超、50万円以下のもの200円
50万円超、100万円以下のもの500円
100万円超、500万円以下のもの1,000円
500万円超、1,000万円以下のもの5,000円
1,000万円超、5,000万円以下のもの1万円
5,000万円超、1億円以下のもの3万円
1億円超、5億円以下のもの6万円
5億円超、10億円以下のもの16万円
10億円超、50億円以下のもの32万円
50億円を超えるもの48万円
契約金額の記載のないもの200円

(注)上記の売却価格は、契約書への表記された額で判断されますので、収益物件等で消費税が掛かる場合には必ず「物件価格」と「消費税」を分けて表記してもらうようにしましょう。

印紙代が掛かるタイミングとしては、通常、売買契約締結時となりますが、契約書の作成は仲介業者が行うため、仲介業者によっては決済時にまとめてという場合もあります。

いずれにしても、売買契約締結時には買い主から「契約手付金」が支払われるため、売主が自分の預金から工面する必要はありません

仲介手数料

マンション売却に掛かる費用の中で最も高い費用が「仲介手数料」と言えます。

仲介手数料とは、不動産業者に買い主を見つけて来てもらうところから、契約・引渡しまで滞りなく行うためのあらゆるサポートをしてもらう対価として支払う手数料です。

仲介手数料の対象となる仲介業務には、一般的に以下のような内容が含まれています。

  • マーケティング・ターゲティング
  • 探客・広告活動
  • 内見等の段取り手配・立会い
  • 条件交渉の代行・仲立ち
  • 融資サポート
  • 契約書・重要事項説明書の作成
  • 登記手続き手配
  • 引っ越しのサポート
  • 確定申告のためのサポート
  • その他個別に必要なサポート等

色々と書いてありますが、要は“マンション売却に必要なことはほぼ全て”です。

そのため、不動産業者と媒介契約を結ぶだけで、売主はほぼ何もしなくてもまるで執事のように全てサポートしてもらえます。

仲介手数料は、不動産業者や交渉によっても変わってきますが、宅建行法により上限額が決められており、ほとんどの業者がその上限で料金設定しています。

宅建行法に基づく、仲介手数料の上限額は以下の通りです。

売買価格(税込み)仲介手数料の金額
200万円以下の金額5%+消費税
200万円を超え400万円以下の金額4%+消費税
400万円を超える金額3%+消費税

マンション売却の場合、ほとんどのケースで400万円を超えると思いますが、400万円を超える場合に簡単に仲介手数料上限額を計算するための計算式はこちらです。

  • 簡易計算式:仲介手数料の上限額 =「売買価格」 × 3% + 6万円 + 消費税 

何も言わなければ、ほとんどの業者が上記の金額を要求してきますが、交渉次第では安くしてもらえるケースも多いため、必ず事前に交渉してから媒介契約を結ぶようにしましょう。

ただ、やりすぎると割りの良い他の案件を優先される等、サービスの質低下につながる可能性も十分にありますので、注意が必要です。

1-2. 状況次第で掛かる9つの費用

  1. クリーニング費用
  2. リフォーム費用
  3. 物件調査費用
  4. 追加広告費
  5. 仲介手数料の部分金
  6. 引越し費用
  7. 抵当権抹消登記費用
  8. ローン返済手数料
  9. 譲渡所得税・住民税
  10. 消費税

物件の状態や売主の事情、高く売るための戦略等、「状況次第で掛かる費用」には上記の9つが挙げられます。

売主の方針次第で掛けずに済むものから、条件が当てはまると必ず掛かるものまで様々ですので、以下一つ一つ解説してきます。

クリーニング費用

クリーニング費用は、売出し前の広告用写真撮影や売出し後の買い主による内見に備えて、きれいにしておくことで少しでも高値で売却しやすくするための戦略的な費用と言えます。

そのため、「現状売却」としてそのまま引渡す前提の売出しにしてしまえば、売主によるクリーニングが義務となることはありません。

しかしながら、その場合でも、買い手の印象を良くするために費用を掛けずとも自分でできるだけ綺麗に掃除しておく方が良いでしょう。

  • 目安予算:5~30万円程度(物件・クリーニング内容による)

リフォーム費用

リフォーム費用も、クリーニング費用同様、売出し前の広告用写真撮影や売出し後の買い主による内見に備えて、きれいにしておくことで少しでも高値で売却しやすくするための戦略的な費用です。

売出し物件があまりにも劣化している場合や、築年数が古く間取り的に時代遅れな場合等に、購入後すぐに住める状態に直して売出すことで、買い手の幅を広げるという狙いでリフォームするのが一般的です。

しかしながら、自分でリフォームする前提であえて安い物件を探している買主も存在するため、掛けたリフォーム以上に高く売却できる保証はないというデメリットもあります。

リフォームを行うかどうかは、買い手となり得る購買層のニーズを仲介業者にしっかりとマーケティングしてもらい慎重に判断するようにしましょう。

  • 目安予算:数十万円〜数百万円(物件・リフォーム内容による)

物件調査費用

物件調査費用とは、売出し予定物件の正確な図面がなく大きさや間取り等が不明瞭な場合に行う測量費等のことを言います。

購入時の図面が残っていれば問題ありませんが、築年数が古い物件や相続で取得した等で図面が残っていない場合には、最悪測量をする必要があります。

  • 目安予算:10~20万円程度(物件の大きさによる)

追加広告費

不動産仲介業者と媒介契約を締結した場合には、買い主を見つけてくるのは仲介業者の仕事に含まれるため、基本的に売り主が広告費等を支出する必要はありません。

この点は、宅建業法の中でも、売り主からの依頼のない広告費用の請求は禁止されています。

しかしながら、仲介業者との間で別途取り決めがあった場合や、売り主から別途広告を依頼した場合には追加広告費を請求される可能性があるため注意が必要です。

仲介業者から広告掲載の提案があった場合でも、必ず費用が売り主負担でないことを確認してから承認するようにしましょう。

  • 目安予算:売り主から特別に依頼しない限りゼロ(基本的に不要)

仲介手数料の部分金

前述の「仲介手数料」は、最終的に決済・引渡し時に支払うことになりますが、仲介業者によっては売買契約締結時に部分金(20%~50%程度)の支払いを要求される場合も多くあります。

こちらは、事前に仲介業者と取り決めしておく内容ではありますが、もし仮に部分金が必要な場合でも、売買契約締結時には買い主から「契約手付金」が支払われるため、売主が自分の預金から工面する必要はありません。

  • 目安予算:仲介手数料総額の0%~50%(業者によっては無し、契約手付金にて充当可能)

引越し費用

引越し費用は、自宅マンションの売却等では必ず発生する費用ですが、タイミングとしては、売買契約〜決済・引渡しまでの間に必要になってきます。

こちらも、通常は、売買契約時に買い主から受け取る「契約手付金」で充当することが可能ですが、先の仲介手数料の部分金と合わせた際にショートしないように注意する必要があります。

手持ち資金に余裕がない場合には、契約手付金の金額を多めに交渉するか、仲介手数料の部分金を減らすないしは無しにするように事前に交渉しておきましょう。

  • 目安予算:10~30万円程度(荷物量による)

抵当権抹消登記費用

抵当権抹消登記費用は、売却予定物件にローン残債がある場合に必ず必要になる費用で、売却(所有権移転)するために金融機関から抵当権を外してもらうための費用です。

通常、決済・引渡し時に買い主から支払われる代金ににてローンを一括返済し、同時に司法書士が抵当権抹消登記と買い主の所有権登記(名義変更)を行います。

その際に掛かる登録免許税と司法書士への報酬が抵当権抹消登記費用ということになります。

  • 目安予算:1.5万円程度(不動産1個につき1,000円+諸経費+司法書士報酬)

ローン返済手数料

ローン返済手数料も、抵当権抹消登記費用同様、売却予定物件にローン残債がある場合に必ず必要になる費用です。

こちらは、金融機関との契約内容によって金額は大きくことなりますが、決済・引渡し時にローンを一括返済する際に数万円程度の手数料が掛かります。

  • 目安予算:3万円程度(金融機関・契約内容による)

譲渡所得税・住民税

詳細は次章にて後述しておりますが、マンション売却により利益が出た場合には翌年3月の確定申告により譲渡所得税及び住民税といった税金を支払わなければなりません。

こちらは、売却物件の用途や売却目的・売却理由等により様々な特別控除が用意されているため、最終的に掛からずに済むケースの方が多いですが、掛かる場合には、所有期間に応じて多額の税額になりますので、事前に理解して残しておく必要があります。

  • 長期譲渡所得(所有期間5年超):合計20.315%
  • 短期譲渡所得(所有期間5年以下):合計39.63%

消費税

一般個人にはあまり関係のない話ですが、売り主が消費税の課税事業者に該当している場合には、マンション売却の建物部分について消費税がかかりますので注意が必要です。

課税事業者とは、基準期間(前々年度1年間or前年度の上半期)の課税売上が1,000万円以上ある個人及び法人のことを指します。

課税事業者に該当している場合には、建物部分につき消費税を買い主から預かり、翌年の確定申告により納付しなければなりません。

土地(区分所有対象地含)建物
一般個人非課税非課税
非課税事業者(個人事業主・法人)非課税非課税
課税事業者(個人事業主・法人)非課税課税

消費税は、仮に買い主から預かっていない場合でも事業者に納付義務があり、金額も多額になりますので、特に個人事業主等で課税事業者に該当している人は気をつけましょう。

1-3. 戻ってくる可能性のある5つの費用

  1. 管理費・修繕積立金等の清算金
  2. 固定資産税・都市計画税の清算金
  3. 火災保険料
  4. ローン保証料
  5. 所得税

上記5つの費用は、マンション売却によって逆に戻ってくる可能性があります。

特に、ローン保証料については、残債期間が長いほど多額になり大きな金額になることも多いため、しっかりと押さえておきましょう。

以下、一つ一つ解説していきます。

管理費・修繕積立金等の清算金

当然のことながら、管理費や修繕積立金は、引渡し日以降は買い主が負担すべきものですが、管理費や修繕積立金は翌月分支払いが一般的なため、引渡し時には既に売り主が支払い済みであることになります。

そのため、引渡し日〜月末までの日割り金額については、決済時に清算して買い主から売り主へ支払われることになります。

固定資産税・都市計画税の清算金

固定資産税・都市計画税は、その年の1月1日時点の所有者に対して1年分の納付請求がいく仕組みになっています。

そのため、引渡し時に於いて、すでに1年分の税金を納付済みの場合には、引渡し日〜年末までの期間に応じた分の税金を決済時に清算して、買い主から売り主に支払われることになります。

火災保険料

火災保険も、通常は契約期間分を一括払いしていることが多いですが、契約内容に基づき、解約時点で未経過期間がある場合には、その期間に応じた分の支払い済み保険料が返還されます。

具体的な金額については、保険会社に問い合わせれば教えてもらえます。

ローン保証料

売却予定物件をローンで取得し、その際に保証会社に保証料を支払っている場合には、一括返済時点で未経過期間に応じた分の保証料が返還されます。

住宅ローンの場合には、ほとんどの人が融資額の1~3%程度の保証料を最初に支払っているはずですので、自宅マンションの売却の場合には、ほとんどのケースで数十万円単位の保証料が返ってきます

具体的な返還金額については、金融機関や当初支払った保証料、未経過期間等によっても異なりますので、ローンを借りた金融機関に問い合わせるとよいでしょう。

所得税

前述のとおり、マンション売却で譲渡益が出た場合には翌年の確定申告により各種税金を納めなければいけませんが、逆に譲渡損失が出た場合には確定申告により、他の所得と損益通算して所得税を減らすことができます。

この際、サラリーマン等で毎月所得税を源泉徴収されている人であれば、払い過ぎている分の所得税が返ってくることになります。

払い過ぎている所得税は、自分で確定申告を行わないと還付されませんので、譲渡損失が出た場合でも必ず翌年の確定申告を忘れずに行うようにしましょう。

2. 売却価格別に必要な各種費用一覧と目安金額早見表まとめ

これまで解説してきた各種費用について、物件の売却価格別に、「必ず掛かる目安費用」と「ローン残債がある場合に掛かる目安費用」を早見表にまとめましたので、是非、ご参考にしてください。

売却価格別目安費用早見表
売却価格2,000万円3,000万円4,000万円5,000万円
仲介手数料
(3%+6万円+消費税8%)
71.28万円103.68万円136.08万円168.48万円
印紙税 1万円
必ず掛かる費用合計 72.28万円 104.68万円137.08万円169.48万円
ローン返済手数料3万円(※金融機関により異なる)
抵当権抹消登記費用1.5万円 (※司法書士により異なる)  
ローン残債有りの場合の費用合計76.78万円109.18万円141.58万円173.98万円
その他必要に応じた費用クリーニング費用、リフォーム費用、物件調査費用、追加広告費、引越し費用、税金、等
売却価格6,000万円7,000万円8,000万円9,000万円
仲介手数料
(3%+6万円+消費税8%)
200.88万円233.28万円265.68万円298.08万円
印紙税3万円
必ず掛かる費用合計201.88万円234.28万円268.68万円301.08万円
ローン返済手数料3万円(※金融機関により異なる)
抵当権抹消登記費用1.5万円 (※司法書士により異なる)  
ローン残債有りの場合の費用合計206.38万円238.78万円273.18万円305.58万円
その他必要に応じた費用クリーニング費用、リフォーム費用、物件調査費用、追加広告費、引越し費用、税金、等
売却価格1億円1.5億円2億円3億円
仲介手数料
(3%+6万円+消費税8%)
330.48万円492.48万円654.48万円978.48万円
印紙税3万円6万円
必ず掛かる費用合計333.48万円498.48万円660.48万円984.48万円
ローン返済手数料3万円(※金融機関により異なる)
抵当権抹消登記費用1.5万円 (※司法書士により異なる)  
ローン残債有りの場合の費用合計337.98万円502.98万円664.98万円988.98万円
その他必要に応じた費用クリーニング費用、リフォーム費用、物件調査費用、追加広告費、引越し費用、税金、等

2-1. 売却益が出た場合の目安税金額早見表

「売却価格」−「減価償却後の取得費(不明の場合は売却価格の5%)」−「譲渡費用(仲介手数料・印紙税等)」−「特別控除(条件が当てはまる場合)」=『譲渡所得』

上記の計算で利益が出ている場合には、翌年の確定申告により「譲渡所得税・復興所得税・住民税」を支払うことになります。

減価償却後の取得費とは、その物件を取得した価格から、経年に伴って減少した価値相当分の金額を差し引いた額のことです。

※よく、“取得した価格をそのまま取得費にできる”と勘違いされている人も多いですが、経年による減価償却費分は減額されてしまいますので注意が必要です。

どの程度の金額を差し引くかは税法によって定められており、以下のようになります。

減価償却費の計算方法(定額法にて計算)
自宅用(非事業用)の場合事業用の場合
差し引く償却額取得価格 × 0.9 × 償却率 × 経過年数取得価格 ×  償却率 × 経過年数
償却率鉄筋コンクリート造:0.015(70年償却)鉄筋コンクリート造:0.022(47年償却)
重量鉄骨造:0.02(51年償却)重量鉄骨造:0.03(34年償却)
軽量鉄骨造:0.025(40年償却)軽量鉄骨造:0.038(27年償却)
木造:0.031(33年償却)木造:0.046(22年償却)

さらに、譲渡所得の計算上で大切なのが「特別控除」の存在です。

自宅を売却した場合には3,000万円特別控除があり、他にも買い替えの場合の課税繰り延べ特例等、様々な種類の優遇特例が用意されているため、単純に得した金額に税金が掛かるわけではないということを覚えておきましょう。

また、売却物件の所有期間に応じて以下のように分けられ、大きく税率が変わります。

  • 「売却した年の1月1日において所有期間が5年超」=「長期譲渡所得」
  • 「売却した年の1月1日において所有期間が5年以下」=「短期譲渡所得」

(注) 「所有期間」とは、土地や建物の取得の日から引き続き所有していた期間をいいます。この場合、相続や贈与により取得したものは、原則として、被相続人や贈与者の取得した日から計算することになっています。

「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」に掛かる税金と税率はそれぞれ以下の通りです。

長期譲渡所得短期譲渡所得
譲渡所得税率15%30%
復興所得税率所得税×2.1%
住民税率5%9%
合計20.315%39.63%

参考までに、「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」が発生した場合の各種税額の早見表を以下のまとめておきます。

長期譲渡(所有期間5年超)の場合の税額早見表
譲渡所得額所得税住民税復興税税額合計
100万円15万5万3,150円20万3,150円
500万円75万25万15,750円101万5,750円
1,000万円150万50万31,500円203万1,500円
3,000万円450万150万94,500円609万4,500円
短期譲渡(所有期間5年以下)の場合の税額早見表
譲渡所得額所得税住民税復興税税額合計
100万円30万9万6,300円39万6,300円
500万円150万45万31,500円198万1,500円
1,000万円300万90万63,000円396万3,000円
3,000万円900万270万189,000円1,188万9,000円

3. 「居住5年のマンションを3千万円で売却した場合」のケーススタディ

実際に自宅マンションを売却した際のケーススタディを時系列に沿ってご説明していきます。

今回は、よくあるような以下の条件で売却した場合を想定しております。

<前提条件>

  • 居住5年の自宅マンションの現状売却
  • 2012年6月1日取得、減価償却後の取得費総額は2,500万円
  • ローン残債2,200万円
  • 3,000万円で売却し、2017年8月1日引渡し
  • 仲介手数料は「3%+6万円+消費税8%」(契約時半分支払い)
  • 契約手付金は売却価格の10%
  • 固定資産税・都市計画税の年額合計12万円は全額支払い済み
  • その他費用(印紙代1万円、引越し費用20万円、抵当権抹消登記費用1.5万円、ローン返済手数料3万円)
  • 戻って来た費用火災保険料返還金5万円、固都税清算金5万円、ローン保証料返還金40万円

3-1. 準備・媒介契約フェーズの費用の出入り

今回は、マーケティングの結果、「現状売却」を条件に売却することにしておりましたので、クリーニングもリフォームも行わず、このフェーズで出入りする費用はありません。

  • 出金額:0円
  • 入金額:0円
  • 合計額:0円

3-2. 売出し・売買契約フェーズの費用の出入り

複数の購入希望者の内見対応の結果、「売却価格3,000万円、2017年8月1日引渡し、契約手付金10%」という内容で売買契約を結びました。

買い主から契約手付金として300万円受け取り、その中から、仲介業者へ約定通り仲介手数料の半額51.84万円と契約書に貼った印紙代1万円を支払いました。

  • 出金額:▲52.84万円(印紙代1万円+仲介手数料半額51.84万円)
  • 入金額:300万円
  • 合計額:247.16万円

3-3. 決済・引渡しフェーズの費用の出入り

契約手付金の残額の中から20万円で自宅の引越しを済ませ、約定通り2017年8月1日に決済・引渡しを行いました。

2017年度の固定資産税・都市計画税合計12万円はすでに全額支払い済みであったため、8月1日以降分の5ヶ月分(5万円)を買い主に清算してもらいました。

また、火災保険の解約返戻金として5万円、ローン保証料の未経過分の返金として40万円が後日戻ってきました。

  • 前回からの持ち越し金額:247.16万円
  • 出金額:▲2276.34万円(引越し費用20万円+仲介手数料半額51.84万円+ローン返済2,200万円+返済手数料3万円+抵当権抹消登記費用1.5万円)
  • 入金額:2,750万円(売買残金2,700万円+固都税清算5万円+火災保険解約返戻金5万+ローン保証料返金40万円)
  • 合計額:720.82万円

3-4. 納税フェーズの費用の出入り

実際に売却の一連の流れの中で最終的に手元に残ったお金は720.82万円でしたが、税金を納める必要があるのではと思い、仲介業者経由で税理士に相談して税額を計算してもらいました。

今回2012年6月1日に取得したマンションを2017年8月1日に手放しているため居住期間は5年2ヶ月ですが、税金計算上の所有期間は譲渡した年の1月1日時点で計算するため所有期間は4年7ヶ月となり「短期譲渡所得」に該当するとのことでした。

そうなると、合計39.63%という高額な税金が掛かると思っていましたが、今回は居住用の自宅マンションを売却したため、「マイホーム(居住用財産)を売った場合の3,000万円の特別控除の特例」が使えるとのことで、税金上の譲渡益は発生せず税金は掛からないとのことでした。

結果、最終的に自宅マンションの売却により720.82万円のお金が手元に残り、購入額から考えても減価償却後で395.32万円の利益が得られました。

<税額計算式>

「売却価格3,000万円−減価償却後の取得費2,500万円−売却費用104.68万円(仲介手数料+印紙代)」
=「395.32万円」

「395.32万円<特別控除3,000万円」
→税金は掛からない。

  • 手元額:720.82万円
  • 税金額:0万円
  • 合計額:720.82万円

4. マンションは費用を抑えつつ少しでも高く売却するべき!

  • ポイントは、「仲介手数料」と「売出し価格」の2つ

これまでご説明してきた通り、マンション売却には様々な費用がありますが、売り方次第ではあまり費用を掛けずに売却することも可能です。

そして、その中で最も大きな金額を占める重要な費用が「仲介手数料」です。

売り主にとっての利益を最大化するためには、この「仲介手数料」を抑えながら、「売出し価格を高く」して、それでも買い主を見つけて来れる力のある仲介業者に依頼することが最も大切です。

4-1. 仲介手数料を安く抑えるには

前述の通り、仲介手数料は、何も言わなければほとんどの業者で上限価格設定されているため、必ず複数社比較しながら安くしてもらうよう交渉することが大切です。

交渉によっては、通常3%のところを2%で引き受けてもらえるといったようなケースも多く、仮に売却価格3,000万円の物件であればそれだけで税込み32.4万円も費用を抑えることができます。

そのため、まずは無料一括査定サービス等を活用して、複数の業者に売却価格の査定と共に媒介条件の提示をお願いするようにしましょう。

無料一括査定ならここがおすすめ

不動産売却の無料一括査定サービスはたくさんありますが、運営会社の信用度や参加企業群の優良度から見ても、NTTデータスマートソーシングが運営する『HOME4U』が圧倒的におすすめです。

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ソニー不動産』は、不動産業界では後発ながら、ソニーのIT技術を活かした集客や、日本の不動産業界ではこれまでにない「売主専属の売却専門エージェントサービス」を導入する安心感抜群の大手不動産業者です。

「売主専属の売却専門エージェントサービス」とは、売主と買主両方を仲介する場合に存在する利益相反関係(どっちの味方をするか)を気にすることなく、高く売ることだけに集中してもらえる公平かつ合理的な仲介制度です。

売却専門エージェント制ではない場合には、売主と買主の両方から仲介手数料を取るために意図的に情報を他社へ公開しない「囲い込み」という売主のデメリットを招く可能性があります。

上図のように、売主の希望条件で成約できる購入希望者が他社で見つかった場合でも、断りを入れる等の機会損失が発生する可能性がります。

一方、売却専門エージェント制を採用しているソニー不動産では、売主だけのエージェントとして、オープンに物件情報を公開するため、条件に沿った買主を早く発掘でき、結果的により高く売却できる可能性が上がります

この制度は不動産取引先進国の米国では当たり前の制度で、高く売ることを考える場合には最も合理的な制度ながら、片方からしか仲介手数料が取れないため、実は、日本の大手で専門エージェント制を公言しているのはソニー不動産くらいです。

そのため、安心できる大手業者で仲介手数料を抑えながらもできるだけ高く早く売却したいなら『ソニー不動産』が圧倒的におすすめです。

現実的には『ソニー不動産』一社だと正しい相場観がつかめず、条件交渉の材料も揃いませんで、“『HOME4U』や『HOME’S』等の無料一括査定サービスを使って物件の相場観(最高額)と各業者の条件を確認した上で、その売出し価格や条件を比較材料に安心感のある『ソニー不動産』に相談する”というのが賢い方法でしょう。

4-2. 売出し価格を高くするには

結論から言うと、複数社から査定を取り、最も高い査定額(場合によってはそれ以上の価格)を基準に、その価格で売出す前提での条件をそれぞれの業者と交渉することが必須です。

物件の売出し価格は、売り主に決定権があるため、ある程度自分で決めることができます。

しかしながら、仲介業者は媒介契約を結ぶと買い主を見つる努力をする義務が発生するため、自分の実力以上の仕事や条件が割に合わない仕事は当然に受けません

仲介業者からすると、「できるだけ条件の良い物件を相場より安く仲介することで、早く簡単に仕事が回せる」というメリットがあり、自分たちが無理なくまとめられる価格でしか査定しないという裏事情もあります。

そのような、業者都合の理由で売り主が損をするというのはあってはなりませんので、必ず複数社から査定を取ると共に自身でも相場を調べ、最低でも最高査定額(それが腑に落ちない場合には自身で調べた価格)を基準にそれぞれの業者と交渉するようにしましょう。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。

「マンション売却に掛かる費用」についての疑問や悩みが解消できたのではないでしょうか。

マンション売却は、一見難しそうで、「様々な費用が掛かって結局は利益が出ないのでは?」という勘違いをされている人も多いですが、実は大して多くの費用は掛かりません。

本ページでは「マンション売却に掛かる費用」について、重要なポイントは出来る限り網羅的にご紹介してきましたので、上記の内容をしっかりと理解した上で、後悔しない上手な売却を検討してみて下さい。

〈本ページでご紹介したサービス・業者〉

  • HOME4U』|NTTデータグループ会社が運営する圧倒的な信用度の無料一括査定サービス
  • HOME’S』|登録業社数が最大規模で地元不動産業者への査定依頼に最適なサービス
  • ソニー不動産』|売却専門エージェント制を採用する安心感抜群の大手業者

〈マンション売却の賢い方法〉

“『HOME4U』や『HOME’S』等の無料一括査定サービスを使って物件の相場観(最高額)と各業者の条件を確認した上で、その売出し価格や条件を比較材料に安心感のある『ソニー不動産』に相談する”

※売却検討にあたっては、同時に「貸した場合の収益性」も検討すべきです。

基本的には売った方が良いというのが筆者の考えではありますが、

  • 資産価値が落ちにくい都市部等にある
  • 年間賃料が売却査定額の5%以上(表面利回り5%以上)で貸せる

なら賃貸物件として保有するのも賢い選択の一つです。

さらに、賃料査定書があると、賃貸した場合の収益性を示す根拠資料となり、売却に際して買い手の安心材料に繋がり非常に有利に働きます。そのため、「売却価格の無料一括査定」と同時に「賃料の無料一括査定」もしておきましょう。

 『HOME4U賃貸経営』|売却査定同様、NTTグループが運営するおすすめサービスです

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