引っ越しすると選挙権はどうなるの?知っておくべき4つの注意点

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「引っ越しすると選挙権ってどうなるの?」「引っ越した時の選挙の投票ってどうするの?」など引っ越した際の選挙権について知りたいと思っていませんか?

選挙の種類によっては引っ越し後に投票ができない場合もあるので注意しましょう。

この記事では選挙管理委員をしていた筆者が、「引っ越しの際の選挙投票権がどうなるのか?」や「引っ越し直後の投票の方法」について下記の流れで解説をしていきます。

  1. 引っ越しすると選挙権ってどうなるの?
  2. 引っ越しの際の選挙権の4つの注意点
  3. 失敗しない不在者投票の4つのステップ
  4. 引っ越しの際の選挙権に関わる手続き
  5. その他で役所ですべき手続き

この記事を読めば、引っ越しの際の選挙権がどうなるのかがわかるようになります。

1.引っ越しすると選挙権ってどうなるの?

引っ越し直後(3ヶ月以内)に選挙がある場合は選挙の種類や引っ越し先によって選挙権の有無が異なります。

ただ、どの選挙も引っ越しして3ヶ月を過ぎれば引っ越し先の投票所で投票ができるようになります。

1-1.引っ越し後3ヶ月以内は選挙権がないこともある

引っ越し後3ヶ月以内に選挙がある場合は選挙の種類によって選挙権がないことがあるので注意しましょう。

地方選挙の場合

都道府県の選挙や市区町村の選挙などの地方選挙は引っ越し先と選挙の種類によって新旧どちらの住所の選挙も3ヶ月投票できなくなります

都道府県(市区町村)の選挙においては、該当都道府県(市区町村)の区域外に転出した方は該当選挙の投票はできません。引用:総務省

国政選挙の場合

国政選挙の場合は引っ越し直後でも旧市区町村で投票ができます。

国政選挙では、旧住所に3ヶ月以上住んでいれば、投票日当日に旧住所地の投票所に行って投票するか、投票日前でも旧住所地の期日前投票所に行って投票することができます。引用:総務省

1-2.引っ越し後3ヶ月以内の選挙権の一覧表

引っ越し後3ヶ月以内の各選挙と引っ越し先ごとの選挙権の有無を表にまとめました。

国政選挙都道府県の選挙市区町村の選挙
該当する選挙・衆議院選挙
・参議院選挙
・都道府県知事選挙
・都道府県議会議員選挙
・市区町村長選挙
・市区町村議員選挙
同一市内引越しの選挙権
例:東京都港区→東京都港区
市外から県内への引越しの選挙権
例:東京都港区→東京都品川区
×
都道府県外への引越しの選挙権
例:東京都港区→千葉県千葉市
××

2.引っ越しの際の選挙権の4つの注意点

引っ越しの際の選挙権には注意点が多く、把握しておかないと選挙権があっても投票できない場合もあるので注意しましょう。

引っ越しの際の選挙権の4つの注意点

  • 注意点1.転出・転入の手続きをしないと新住所の選挙権を得られない
  • 注意点2.転送届を出しておかないと投票権が届かない
  • 注意点3.引っ越し後3ヶ月以内は旧住所地の投票所で投票をすることに
  • 注意点4.短期間で引っ越しを繰り返すと選挙権が得られない

注意点1.住民票の手続きをしないと新住所の選挙権を得られない

選挙権を管理する選挙名簿※は住民票の登録をもとにしているので、転出・転入・転居などの住民票の異動手続きを行わないと新住所の選挙権は得られません。

なお、旧住所に転出届を出したあと、新住所に転入届を出さずに4ヶ月以上経過すると、全ての選挙の選挙権を失います。

ただ、転入届を出せば、また3ヶ月後に新住所地の選挙権を得ることができます。

※自治体ごとに投票権を管理している名簿

注意点2.転送届を出しておかないと投票権が届かない

引っ越しして3ヶ月以内にある選挙の投票権は旧住所地に送られます。

そのため郵便局で転送手続きを出しておかないと新居で投票権を受け取れません。

郵便局での転送手続きの方法は【4-2.郵便局への手続き】で紹介をしています。

注意点3.引っ越し後3ヶ月以内は旧住所地の投票所で投票をすることになる

引っ越しして3ヶ月以内の選挙の投票は旧住所の投票所で基本的に行うことになります。

ただ、不在者投票を使えば行きやすい市区町村で手続きをすることができるので次の章で詳しく解説をしていきます

注意点4.短期間で引っ越しを繰り返すと選挙権が得られない

短期間の引っ越しを繰り返していると選挙の種類にかかわらず選挙権が得られません。

なぜなら、旧住所、新住所にかかわらず同じ住所地に3ヶ月以上住民票がないと選挙権は得られないからです。

選挙人名簿に登録されるのは、その住民票がつくられた日(他の市区町村からの転入者は転入届をした日)から引き続き3力月以上、その市区町村の住民基本台帳に記録されている人です。

引用:総務省

投票したい場合は、選挙の前に短いスパンで引越しをすることは避けましょう。

3.失敗しない不在者投票の4つのステップ

選挙権はあるのに遠くて投票にいけない場合は不在者投票をしましょう。

その際の手続きの流れを解説していきます。

失敗しない不在者投票の4つのステップ

  • ステップ1.不在者投票宣誓書を入手する
  • ステップ2.不在者投票宣誓書を記入し郵送する
  • ステップ3.投票用紙などを受け取る
  • ステップ4.希望の選挙管理委員会※へ投票にいく

※選挙管理委員会:選挙を公平に行うための独立機関

ステップ1.不在者投票宣誓書を入手する

不在者投票を行うためには不在者投票宣言書を入手する必要があります。

不在者投票宣言書は旧住所の選挙管理委員会や自治体のHPからダウンロードできることが多いです。

「不在者投票宣言書+旧市区町村名+選挙管理委員会」と検索すればHPが出てきます。

もし、ダウンロードできない場合でも郵送で送ってくれるので、上記で検索して出てきた選挙管理委員会に問合せをしましょう。

ステップ2.不在者投票宣誓書を記入し郵送する

不在者投票宣言書が入手できたら必要事項を記入し、旧住所の選挙管理委員会に郵送をしましょう。

▼不在者投票宣言書の記載例

ステップ3.投票用紙などを受け取る

旧住所の選挙管理委員会から投票用紙などの書類が送られてきますが、内容は自治体によって異なる場合はあります。

送られてくる資料の例

  • 投票用紙
  • 不在者投票証明書
  • 投票用封筒

この時、下記の2つは必ず守るようにしてください。守らないと投票ができなくなる可能性があります。

書類を貰った際に必ず守ること

  • 不在者証明書の封筒を開けない
  • 投票用紙に記入をしない

ステップ4.希望の選挙管理委員会へ投票にいく

ステップ3で受け取った資料に加えて本人確認書類を持って、投票したい市区町村の選挙管理委員会へいきましょう。

詳しい場所は「不在者投票宣言書+投票したい市区町村名+選挙管理委員会」で検索すればわかります。

選挙管理委員会までいったら、係の人の指示に従って投票を行いましょう。

なお、不在者投票は選挙の公示日※の翌日から投票日の前日まですることができます。

※公示日:選挙の投票日がわかる日

4.引っ越しの際の選挙権に関わる手続き

引っ越しをした際は選挙権に関わる大切な手続きをまとめました。

4-1.住民票移動の手続き

引っ越しの際は住民票の移動の手続きをしないと、選挙権を失ってしまうこともあるので必ず行いましょう

ただ、住民票の移動手続きは人によって手続きのタイミングなどが違うので注意が必要です。

転居と転出転入の手続き

書類は窓口にあり、「書き方や窓口の場所は役所の人に聞けば教えてもらえる」ので、下記の内容を把握しておけばどの自治体でも手続きを間違えることなく行うことができます。

「同じ市区町村内」での引っ越し「違う市区町村」への引っ越し
転居の手続き転出の手続き転入の手続き
すべき人同じ市区町村内で引っ越しする人違う市区町村に引っ越しする人
期間引っ越し「当日から14日以内引っ越し「当日の14日前〜14日後引っ越し「当日から14日以内
場所住んでいるところの役所引っ越し前の役所引っ越し後の役所
目的現在住んでいる役所に引っ越したことを伝える引っ越し前の役所に管轄外へ引っ越す事を伝える引っ越し後の役所に管轄内に引っ越してきた事を伝える
必要なもの本人確認書類
印鑑
本人確認書類
印鑑
本人確認書類
印鑑
マイナンバーカードまたは転出証明書

役所では、住民票の移動以外の手続きも行う必要があるので併せてすべき手続きを【5.その他で役所ですべき手続き】でまとめました。

4-2.郵便物への住所変更手続き

転居することを郵便局に知らせておけば、古い住所に来た郵便を1年間新しい住所に届けてもらえます。

手続きをしないと投票権などの重要な郵便物が届かなくなるので必ず手続きを行うようにしましょう。

手続きすべき人全ての人
具体的にすべき事Webもしくは郵便局の窓口で転送手続きを行う

Webから手続きを行う場合

スマホがあれば、「e転居」という郵便局のサービスで手続きができます。確認の電話をする必要があるので、電話のできる環境での手続きがおすすめです。

窓口で手続きを行う場合

下記の2つの書類を持って郵便局に行き、「引っ越すので転送を申し込みたい」と伝えましょう。

  1. 本人確認書類:本人の運転免許証、各種健康保険証など
  2. 旧住所の証明:古い住所が確認できる運転免許証、パスポート、住民基本台帳カードまたは住民票など

5.その他で役所ですべき手続き

引っ越しの際は住民票の移動以外にもすべき手続きがあるので、転居時と転出・転入時でそれぞれまとめました。

5-1.転出・転入時にすべき「手続き一覧」と「必要なもの」

違う市区町村へ引っ越しをする場合、「引っ越し前の役所」と「引っ越し後の役所」にそれぞれ1回ずつ(計2回 )手続きをしに行く必要があります。

役所ごとに必要な手続きと必要なものが違うので、それぞれ一覧表を作成しました。

なお、書類は窓口にあり、窓口の場所や窓口の場所は役所の人に聞けば教えてもらえます。

引っ越し前の役所転出・転入時

「引っ越し前する役所での手続き」は引越しの前後どちらでもできますが、一般的には引越し前に行うことが多いです。

なぜなら、引っ越し後に「転出した役所」まで手続きしに行くのは手間がかかるからです。

下記の表で、「自分のすべき手続き」を確認し「本人確認書類+印鑑+α」を持参すれば、引っ越し前の役所ですべき手続きをまとめて行うことができます。

手続きすべき人すべき手続き必要なもの
(印鑑+本人確認書類+α)
印鑑登録の抹消印鑑登録をしている人□印鑑カード
□登録している印鑑
国民健康保険の資格喪失申請国民健康保険に加入している人□同一世帯全員分の国民健康保険証
児童手当受給自由消滅届の提出児童手当をもらっている人なし
介護保険被保険者証の返納介護保険の給付を受けている人□介護保険被保険者証
原付の廃車手続き原付を持っている人□外したナンバープレート

引っ越し後の役所

これまでと違う市区町村へ引っ越しをする人が、「引っ越し後の役所ですべき手続き」と「その手続きに必要なもの」をまとめました。

「本人確認書類と印鑑」に加えて、引っ越し前の役所で受け取った書類が必要な場合が多いので忘れないようにしましょう。

手続きすべき人すべき手続き必要なもの
(印鑑+本人確認書類+α)
マイナンバーの住所変更全員□同一世帯全員分のマイナンバーカードか通知カード
印鑑登録印鑑登録をしている人□登録したい印鑑
国民健康保険の加入国民健康保険に加入している人□転出証明書
国民年金の住所変更国民年金に加入している人□国民年金手帳
妊婦健康診査受診票の交換母子手帳を持っている人各自治体によって異なる
児童手当認定請求書の提出児童手当をもらっている人各自治体によって異なる
要介護・要支援認定の申請介護保険の給付を受けている人□介護保険受給資格証
原付の住所変更原付を持っている人□廃車申告受付証
犬の住所変更犬を飼っている方
(猫の場合は不要)
□鑑札

5-2.転居時にすべき「手続き一覧」と「必要なもの」

同じ市区町村で引っ越しをする人が、「住んでいる役所ですべき手続き」と「その手続きに必要なもの」をまとめました。

なお、書類は窓口にあり、窓口の場所や窓口の場所は役所の人に聞けば教えてもらえます。

そのため、チェックリストですべき手続きを確認し、各手続きに「必要なもの」を持参して1度役所へ行けば、役所での引っ越し手続きは完了です。

手続きすべき人すべき手続き必要なもの
(印鑑+本人確認書類+α)
マイナンバーの住所変更全員□同一世帯全員分のマイナンバーカードか通知カード
国民健康保険の住所変更国民健康保険に加入している人
(主に自営業の人)
□同一世帯全員分の国民健康保険証
国民年金の住所変更国民年金に加入している人□加入している人全員分の国民年金手帳
 犬の住所変更犬を飼っている方
(猫の場合は不要)
□鑑札

まとめ

引っ越しの際の選挙権についてお分かりいただけたでしょうか?

引っ越し後3ヶ月以内に選挙がある場合は選挙の種類によっては、投票ができなくなります。

ただ、どの選挙も引っ越しして3ヶ月を過ぎれば引っ越し先の投票所で引っ越しができるようになります。

■引っ越し後3ヶ月以内の各選挙と引っ越し先ごとの選挙権の有無の一覧

国政選挙都道府県の選挙市区町村の選挙
該当する選挙・衆議院選挙
・参議院選挙
・都道府県知事選挙
・都道府県議会議員選挙
・市区町村長選挙
・市区町村議員選挙
同一市内引越しの選挙権
例:東京都港区→東京都港区
市外から県内への引越しの選挙権
例:東京都港区→東京都品川区
×
都道府県外への引越しの選挙権
例:東京都港区→千葉県千葉市
××

あなたが引っ越しの際の選挙権について理解し、困ることなく選挙に参加できることを願っています。

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