マンションの賢い住み替え・買い替え方法と後悔しない為の全知識

マンションの賢い住み替え・買い替え方法と後悔しない為の全知識

マンションの住み替え・買い替えを検討しているけど、「いったいどのように進めれば良いの?」「ローンが残っていても住み替えや買い替えはできるの?」などと様々な疑問に悩んでいませんか?

コロナショックにより、これまで好調だった不動産相場のさらなる上昇は望めなくなったことから、自宅や投資用マンションの売却を検討するには今が絶好の時期であることは間違いありません。

しかし、マンションの住み替え・買い替えの場合には、単純な売却と異なり、多少進め方が複雑になるため、きちんと流れや注意点等を理解して、損をしないように賢く進めていくことが肝心です。

このページでは、元大手不動産会社に勤務し、延べ2,000件以上の不動産売却に携ってきた筆者が、「マンションの住み替え・買い替えに必要な全知識と賢い進め方」について、以下の流れに沿ってご紹介します。

  1. マンション住み替え・買い替えの3つのパターンとメリット・デメリット
  2. マンション住み替え・買い替えを決断する際に大切な5つの基準と注意点
  3. ローンが残っている場合の賢い住み替え・買い替えテクニック
  4. 「仮住まい無し」で住み替え・買い替えするための2つの方法
  5. 住み替え後マンションを「売る」か「貸す」かの2つの判断基準
  6. マンション住み替え・買い替えで賢く利益を上げるために大切な3つのポイント

すべて読めば、「マンションの住み替え・買い替え」について、プロと同等の知識が身につき、賢く進めることができるようになるでしょう。

1. マンション住み替え・買い替えの3つのパターンとメリット・デメリット

マンション住み替え・買い替えの進め方には以下の3つのパターンがあります。

  1. 「売り先行」
  2. 「買い先行」
  3. 「同時」

そして、それぞれの主なメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。

マンション住み替え・買い替え3つのパターンのメリット・デメリット
 メリットデメリット
売り先行
  • 買う前に売却価格がはっきりする
  • 二重ローンを回避できる
  • 経済情勢による売買時期の調整が可能
  • 仮住まいが必要になる
  • ローンの一括返済が必要(売却価格<ローン残債の場合には自己資金が必要)
買い先行
  • 仮住まいが不要
  • 早く新居暮らしができる
  • 経済情勢による売買時期の調整が可能
  • 思うように売れない場合のリスク
  • 買う前に売却価格がわからない
  • 二重ローンorつなぎ融資が必要
同時
  • 売買に掛かるコストを抑えれる
  • 売れない場合のリスクをヘッジできる
  • 売却価格<ローン残債の場合でも可能
  • やり方次第では仮住まいが不要
  • 経済情勢による売買時期の調整が不可
  • 決済タイミング調整が必要
  • ローンが絡む場合には同日の決済が必要(売買すべての関係者の協力が必要)

一般的には、「資金に余裕がある人は買い先行」で、「資金に余裕のない人は売り先行」で、「できるだけ売買に掛かるコストを抑えたい場合には同時」で検討を進めるのが良いとされています。

以下、それぞれの内容について具体的に解説していきます。

1-1. 「売り先行」で住み替え・買い替えの場合のメリット・デメリット

「売り先行」で住み替え・買い替えの場合のメリット・デメリット
メリットデメリット
  • 買う前に売却価格がはっきりする
  • 二重ローンを回避できる
  • 経済情勢による売買時期の調整が可能
  • 仮住まいが必要になる
  • ローンの一括返済が必要(売却価格<ローン残債の場合には自己資金が必要)

「売り先行」パターンでは、先に自分の物件を売却し、自分の懐事情を確定させた後で、自分に合った新たな資金計画のもとに新しい物件を購入検討できるという点にメリットがあります。

しかしながら、ローンが残っている場合には売却時に残債を一括返済する必要があり、売却価格<ローン残債の場合には自己資金で充当する必要があります。また、住み替えの場合には新居の購入・引渡しまでの間、仮住まいをしなけらばなりません。

とはいえ、資金に余裕がない場合には、売買により「資金計画がきちんと回るか」ということが一番大切になりますので、必ず「売り先行」で検討するようにしましょう。

もし、売却価格<ローン残債で自己資金もない場合には、後述する「同時」方法で住み替えローン(買い替えローン)による売却の検討が必要です。

1-2. 「買い先行」で住み替え・買い替えの場合のメリット・デメリット

「買い先行」で住み替え・買い替えの場合のメリット・デメリット
メリットデメリット
  • 仮住まいが不要
  • 早く新居暮らしができる
  • 経済情勢による売買時期の調整が可能
  • 思うように売れない場合のリスク
  • 買う前に売却価格がわからない
  • 二重ローンorつなぎ融資が必要

資金に余裕のある人であれば、住み替え・買い替えの際に絶対に気をつけておかないといけないような大きな注意点は特にありませんので、自分の好きな方法で売買することが可能です。

その際、仮住まいの負担回避や早く新居へ引っ越すことを考えるのであれば「買い先行」による検討を進めると良いでしょう。

しかしながら、現自宅にローン残債があり、新居もローンで購入する場合には、二重ローンやつなぎ融資を活用する必要があり、返済能力次第ではそもそも融資が受けられない可能性や、仮に借りられても、金利・元本返済負担が大きくなるため、買った後で売却がスムーズに進まない時のリスクを考えておく必要があります。

1-3. 「同時」で住み替え・買い替えの場合のメリット・デメリット

「同時」で住み替え・買い替えの場合のメリット・デメリット
メリットデメリット
  • 売買に掛かるコストを抑えられる
  • 売れない場合のリスクをヘッジできる
  • 売却価格<ローン残債の場合でも可能
  • やり方次第では仮住まいが不要
  • 経済情勢による売買時期の調整が不可
  • 決済タイミング調整が必要
  • ローンが絡む場合には同日の決済が必要(売買すべての関係者の協力が必要)

「同時」パターンの最大のメリットは、売買に掛かる期間を短くして余分なコストを抑えられる点にありますが、その分、2つの売買契約の決済タイミングの調整を行う必要が出てきます。

また、前述の「売却価格<ローン残債で自己資金もない」場合でも、後述する住み替えローン(買い替えローン)を利用すれば、残債額や返済能力次第では住み替え・買い替えすることも可能です。

この場合、売り物件の引き渡しと買い物件の引き受けを同日に行い、売買代金の流れをうまく調整して決済や登記を滞りなく進められるようにすべての関係者のスケジュールを調整する必要がありますが、ローン残債が残っている場合の住み替え・買い替えに有効です。

2. マンション住み替え・買い替えを決断する際に大切な5つの基準と注意点

マンション住み替え・買い替えを決断する際に大切な5つの基準
1ライフイベント
2経済情勢
3住み替え後収支(毎月負担額等)
4売却損益
5築年数

住み替えや買い替えの際には何を基準に考えれば良いかという疑問を抱えて悩んでいる人が多いですが、その答えとしては、上記の5つのポイントを検討しながら自分にとってベストなタイミングを見つけることが肝心です。

上記の5つは一般的に優先度が高いとされるものから順に並べてありますが、何を優先するかは個人によって異なりますので、それぞれのポイントについて理解して総合的に判断するようにしましょう。

2-1. ライフイベント

  • 結婚を機に同居できるマンションへ住み替える
  • 出産を機に広いマンション・一戸建ての家へ住み替える
  • 子供の小学校入学に備えて住環境の良いエリアへ住み替える
  • 子供の独立を機に程よいサイズのマンションへ住み替える…等

結婚・出産・子育て・就職・転勤等、ライフイベントには様々なものがありますが、転勤等の突発的なものは仕方ないとしても、子育て等のような節目となるタイミングは読めるものについては、きちんと自分の人生計画の前提基準として把握しておかなければなりません。

マンションの住み替え・買い替えは、家族の住まいに関わる重大な決断ですので、ベストな時期については把握可能なライフイベントと照らして考えることが大切です。

2-2. 経済情勢

  • 経済情勢の面では、マンションは今が売り時

コロナウイルスの流行で不安定な経済情勢の中、マンション売却にあたり、以下のような疑問を持たれている方は多いはずです。

  • コロナの影響でマンション相場はどうなるの?
  • 不景気の今売ると損をするのでは?

私はこれまで長く不動産売買の相場を見てきた経験から、コロナショックによって今後相場は下落していくものの、売るなら今がベストと断言します。

「コロナショックの相場への影響」、そして「今売るべき理由」をそれぞれ順に解説していきます。

コロナショックの相場への影響

  • 景気の悪化により相場は下落し、低迷が長期化する

マンションを含めた不動産相場は、景気によって変動します。景気が悪くなると、下記の流れで相場は下落していきます。

  1. 消費が抑えられ、不動産の買い手が減る
  2. 売り手は少ない買い手を奪い合い、値下げが起こる
  3. 相場全体が下がっていく

コロナショックが景気に与えるダメージが深刻になることは、内閣府が毎月発表している「景気動向指数」という景気の基準となる数値を見るとわかります。

現在は回復傾向にあるものの、コロナショック後の2020年5月、景気動向指数は「73.4」とバブル崩壊時を下回る低い数値を記録しました。

景気動向指数推移

データ引用元「内閣府HP

コロナショックが「バブル崩壊」、「リーマンショック」に匹敵する経済危機であることは景気動向指数を見ると明らかなのです。

不動産価格の基礎となる土地価格は過去30年で2回長期的な下落をしていますが、下記の通り、それらはいずれも景気後退の引き金となった経済危機の際に起こっています。

公示地価、景気動向指数推移

データ引用元「国土交通省HP

バブル崩壊時、リーマンショック時のいずれも、土地価格は景気動向指数が回復に転じてもすぐには戻らず、数年に渡って下落をしています。

このことから、現在景気動行指数は回復傾向にあるものの、今後マンションも含めた不動産相場全体が、過去の経済危機の後と同じく当面下落していくのは間違いないと考えられます。

相場は落ちていくのに、今売るべき理由

今後コロナショックによって相場は落ちていきますが、以下の理由により、売るなら今がベストと言えます。

  • 今の相場が過去20年で最も高い
  • 下落スピードは緩やかであり、比較的高い相場がまだ続く
今の相場が過去20年で最も高い

不動産相場は、アベノミクスの金融緩和による低金利や、オリンピックに向けた建築ラッシュによる建築費の高騰により、2013年以降上昇を続けてきました。

マンション相場についてもその影響は大きく、直近の2019年の年間平均㎡単価は下図の通り、過去20年で最も高いことがわかります。首都圏中古マンション平均㎡単価

データ引用元「東日本不動産流通機構

下落スピードは緩やかであり、比較的高い相場がまだ続く

好調だった相場が今後下落していくわけですが、大きな景気後退が起きたとは言え、マンション相場は、株価のように、急に3〜5割のような大きい下落をすることはありません。

それは直近の経済危機であるリーマンショック時の値動きを見るとわかります。

株価が一年も経たずに半値にまで下落したのに対し、マンション価格の下落は緩やかであり、年間で-7.6%にとどまっています。

リーマンショック前後の中古マンション平均㎡単価

データ引用元「東日本不動産流通機構

マンションは住居として人々の生活の基礎となっている性質上、株のように簡単に売買される事は少なく、景気の影響による相場の変動は緩やかになるのです。

これはマンションのみならず、住居として使われる全ての不動産に言える事です。

仮に今後、一年おきに相場が2019年の平均に対して7.6%下落したとしても、過去20年の相場を見ると、まだまだ高いことが分かります。

中古マンション価格予測

データ引用元「東日本不動産流通機構

以上のことから、今後相場は下落していくものの、比較的高い相場がまだ続くため、相場が高いうちに売りたいのであれば、まさに今が売り時と私は考えます。

  • コロナ後も続く低金利が買い手をつなぎ止める!

住宅ローン金利は、低くなるほどローンの総返済額が少なくなるため、その高低は買い手のつきやすさに直結してきます。

2020年12月時点のメガバンクの住宅ローン金利を以下にまとめました。

変動金利型では1%を切っており、固定金利型(35年)ついても、1%台という低い金利での借入が可能となっています。

変動金利型固定金利型(35年)
みずほ銀行0.625〜0.875%1.55%
三菱UFJ銀行0.475%1.81%
三井住友銀行0.475%〜0.725%1.78%

今後景気の悪化によって着実に買い手は減っていきます。

しかし、コロナショック後も続く低金利が当面は買い手を引き止め、大きな減少を避ける効果を発揮すると考えられます。

また、2008年のリーマンショック当時、金融機関ではどこも上記より約1%高い金利が設定されていました。

金利の面では、マンション市場は当時より恵まれた状況にあると言えます。

相場が高いだけでなく、低金利で買い手が住宅ローンを組みやすい今こそが売り時なのです。

2-3. 住み替え後収支(毎月負担額等)

現在の住宅関連支出 ≧ 住み替え後の住宅関連支出
(固定資産税・管理費・修繕積立金・ローン返済等)

住み替え後の家計の収支が改善するのか、逆に負担が増えてしまうのかも住み替え・買い替えにおける大切な判断基準です。

ライフイベントの関係で仕方がない場合等を除いては、売却した後一旦賃貸暮らしをして、経済情勢が落ち着くのを待ってから新たなマンションを購入する等の検討も行い、同じ住み替えでも家計収支にとって最も有利な方法を考えるようにすべきです。

2-4. 売却損益

  • 今買い換えると売却損益はプラスかマイナスか?
  • 先延ばしにした方が有利か不利か?
  • 税金面で損しないか?

今買い換えると売却損益がプラスになるかマイナスになるかは、誰にとっても非常に大切なポイントだと思いますが、その損益に対して掛かる税金の優遇特例に該当するかどうかも同じように重視して考えるべきです。

マンションを売却した場合には、「売却した年の1月1日時点で所有期間が5年超であるか否か」で「長期譲渡所得」と「短期譲渡所得」に扱いが分かれ、利益が出た場合の税率が以下のように大きく異なります。

長期譲渡所得短期譲渡所得
譲渡所得税率15%30%
復興所得税率所得税×2.1%
住民税率5%9%
合計20.315%39.63%

さらに、所有期間が10年以上になると、「長期譲渡所得からもう一段税率を軽減してもらえる特例」や買い替え資産の条件を満たせば「そもそも課税自体を将来へ繰り延べして無かったことにしてくれる特例」等も存在しています。

また、損失が出た場合でも所有期間が5年超の場合には「他の所得と損益通算して所得税を軽減してもらえる特例」等もあるため、税金のことを考えると所有期間を睨みながらいつ住み替え・買い替えするかという点も要検討事項です。

【関連記事】
※マンション売却の税金について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

マンション売却について提案する人

誰でもわかる!マンション売却で掛かる税金と優遇をやさしく完全解説

2-5. 築年数

  • 値落ちが緩やかで、買い手もつきやすい築20年目までに売るのがベスト

当然ですが、中古マンションは築浅の方が高く売れる傾向にあります。

相場は年数を重ねるごとに落ちていきますが、その下落率は一定ではありません。データを見ると築20年を境として、下落率が大きくなっていることがわかります。

下記はマンションの築年数別の平均価格を並べたものです。築20年以降、5年おきの下落率が、約10%から30%前後にまで膨らんでいることがわかります。

築年数別中古マンション平均価格

データ引用元「東日本不動産流通機構

20年目を境とし、成約率(売り出された物件のうち、実際に売れた割合)も大きく変わります。

築年数別のデータを見ると、築20年を境に、成約率が20%未満にまで下がっていることがわかります。

築年数別中古マンション成約率

データ引用元「東日本不動産流通機構

これらのデータから、安定した相場と人気という好条件が揃っているため、築20年未満のマンションをお持ちの方は、築20年を迎えるまでには売るべきと言えます。

また、上図の通り、築6~10年は最も成約率が高く人気なため、その物件をお持ちの方は、10年目までに売るべきです。

築21〜30年の物件を売りたい方は

  • 築21年〜30年は相場が大きく下落するため、早く売るほど得になる。

データを見ると分かる通り、築21~30年については、経年による値落ちが大きくなるため、高値で売却をしたいのであれば、とにかく早く売るべきです。

マイホームとして中古マンションを購入する場合、多くの人が住宅ローン減税という制度(ローン残高の一定額を所得から最大13年控除できるもの)を使います。

その制度の適用条件が築25年までであるため、25年未満だと、より買い手がつきやすくなります。

築30年を超える物件を売りたい方は

  • 経年による価格の下落はなくなるが、相場全体の変動には影響は受ける

築30年を超えてくると、中古マンション価格は底をうち、ほぼ土地値でしか売れなくなります。経年による値落ちがなくなるという点では、特に売り急ぐ必要はありません。

ただ、先程お伝えしたような経済情勢による相場全体の変動には影響を受けます。現在売却を検討されている方は、今から売却に向けて動き出すことをおすすめします。

3. ローンが残っている場合の賢い住み替え・買い替えテクニック

ローンが残っている場合の住み替え・買い替えの場合には、売却代金や自己資金等で一旦ローンを全額返済することが原則です。

しかしながら、現実には「ローン残債>売却価格」で補填できるほどの自己資金もないというケースも多々あります。

その場合には、マンションの住み替え・買い替えはできないのかというと、そうではなく、ローン残債額や収入に基づく返済能力によっても異なりますが、以下の2つの方法によってマンションの住み替え・買い替えが実現できる可能性があります。

  1. 二重ローン
  2. 住み替え(買い替え)ローン

このうち、「二重ローン」は余程の収入余力がない限り組めませんので、現実性が乏しく、「住み替え(買い替え)ローン」を活用するのが一般的です。

3-1. 「住み替え(買い替え)ローン」を活用した賢い住み替え・買い替えテクニック

住み替え(買い替え)ローンとは

<手順>

  1. 売りと買いを「同時」で進める
  2. 住み替えローン(買い替えローン)を申込む
  3. 売却と購入の決済を同時(同日)に行う

住み替え(買い替え)ローンとは、通常、売ってから買うことが原則であるマンション住み替え・買い替えにおいて、売却と購入を同時に行うことができるようにつくられたローンです。

そして、使い方によっては上図のように、売却代金では不足する残債額を新たな購入物件の価格に上乗せして融資してもらえる可能性があります。

当然、融資審査に通ることが前提ですが、自己資金なしでより良い物件に住み替え・買い替えしたり、「今のローン返済が苦しいので安い物件に住み替えたいが売却しても残債の一括返済ができない…」といった場合に有効です。

しかしながら、住み替え(買い替え)ローンでは売りと買いの決済を同時(同日)に行わないといけないという点から、各案件のタイミング調整や関係者全員のスケジュール調整等の難しさもありますのでその点には注意が必要です。

4. 「仮住まい無し」で住み替え・買い替えするための2つの方法

マンションの住み替え・買い替えでは、一般的な「売り先行」で行うと必ず仮住まいの手間が発生してしまいます。

しかしながら、仮住まいは引越しの手間も2倍になる上に、短期間で住まいの拠点を転々としなけらばいけないことから様々な面倒や負担が多く、できれば避けたいものです。

その場合の有効な方法としては大きく以下の2つの方法があります。

  1. 買い先行で計画する
  2. 同時決済で計画して決済日前日に引越しする

以下、それぞれの方法について解説していきます。

4-1. 「買い先行」で計画する

当然のことながら、「買い先行」で計画すれば買い住まいなしで住み替え・買い替えすることができます。

しかし、「買い先行での計画」には前述のとおり、「思うように売れない場合のリスク」「買う前に売却価格がわからない」「二重ローンorつなぎ融資が必要」等のデメリットもあるため、できる限り売りの計画も並行しながら買いの決済を先行させるというような工夫が大切です。

その場合、資金的余裕や収入余力がある人であれば「自己資金」や「二重ローン」での購入を進めても問題ありませんが、そうでない場合には「つなぎ融資」を活用するのが得策です。

つなぎ融資の仕組み

上図のように、つなぎ融資を活用することで先に購入物件の決済・引渡しを受けることが可能となり、仮住まいなしで住み替え・買い替えができるうようになります。

4-2. 「同時決済」で計画して決済日前日に引越しする

この方法であれば「仮住まい」も「つなぎ融資」等もなしで住み替えできる!

要領は前述の「住み替え(買い替え)ローン」の時と同じで、売りと買いを同日決済にて調整し、さらに引越しを決済日前日に設定するという方法です。

そして、引越し日当日はホテルに泊まるなり、布団だけ残しておいて決済日当日に到着日指定で新居へ郵送手配するなりすれば「仮住まい」も「つなぎ融資」等もなしで住み替えができてしまいます。

しかしながら、すべてのタイミングをうまく調整できることが前提となりますので、まずは仲介業者と相談しながら現実的な可能性を検討するようにしましょう。

5. 住み替え後マンションを「売る」か「貸す」かの2つの判断基準

買い先行で計画したものの、住み替え後マンションを「売る」べきか「貸す」べきかで悩んでいるといったような場合には、物件の条件次第ですが「基本的には売った方が良い」というのが私の意見です。

それは、まず貸し出すためにはクリーニングやリフォームにより部屋をきれいにする必要がある上に、賃貸経営というのは全てを外部委託でやっていると思ったほど儲かる事業ではなく、自分でやるには相当の手間とリスクを伴うからです。

仮に、都市部のマンションで月額15万円で貸せる市場があったとしても、

  • 賃貸管理委託費で5%
  • 管理費・修繕積立金で数万円
  • 固定資産税月割りでも数万円

等のような様々な月額経費が掛かり、

  • 空室時には無収入
  • 退出時にほ補修と次の入居者募集のための広告費

想像以上に出費やリスクが多く、マンション一室だけでは「思ったほど利益が上がらなかった…」というケースがほとんどです。

また、築年数が経つ程、売却可能価格も下がっていくため、現時点で良い条件で売却できるのであれば、下手に貸さずに売ってしまった方が結果的に得になる可能性が高いでしょう。

しかしながら、以下のような2つのケースの場合には明らかに貸した方が良いと言えるでしょう。

<貸した方が良い場合>

  1. 売却価格に対して利回り10%以上で高く貸せる
  2. 今売ると税金の特例が受けられない

以下、貸した方が良い2つのケースについて、一つ一つ具体的に解説していきます。

注意:本来、住宅ローンの規約では「賃貸することはNG」となっているため、必ずローンの契約条項を確認してから判断するようにしましょう!

5-1. 売却価格に対して利回り10%以上で高く貸せる

  • 「年間賃貸収入」 ≧ 「売却査定額 × 10%」

当然のことながら、エリアや物件の条件が良く高く賃貸できる場合には貸した方が得です。

その場合の絶対的な基準があるわけでありませんが、概ね年間の賃貸収入ベースで売却価格に対する利回りが10%以上あれば、様々な経費やリスクを考えたとしても賃貸した方がメリットが出る可能性が高いと言えます。

5-2. 今売ると税金の特例が受けられない

1月1日時点の所有期間が、

  • もう少しで5年超 → 利益:長期譲渡所得、損失:損益通算、繰越控除
  • もう少しで10年超 → 利益:軽減税率、買い換えの課税繰り延べ

前述の通り、売却した年の1月1日時点の所有期間が5年超ないしは10年超となると、それぞれ譲渡税の優遇特例が受けられます。特に、大きく譲渡益が出る場合には、所有期間5年超の「長期譲渡所得」に該当するかどうかで、税率が約2倍違ってきます

そのため、その直前で売ることになるのであれば、一旦賃貸して特例適用条件に該当してからの売却を検討した方が結果的に特になる可能性もあります。

しかしながら、賃貸することにより「自宅用マンションの売却」を要件とする各種税金優遇特例が受けられなくなる可能性もあるため、必ず事前に税務署の相談窓口や税理士等の専門家に確認してから判断するようにしましょう。

6. マンション住み替え・買い替えで賢く利益を上げるために大切な3つのポイント

  • ポイントは、「仲介手数料」と「売出し価格」と「購入申込み価格」の3つ

マンションの住み替え・買い替えで利益を最大化するためには、下記の3つを意識することが大切です。

  • 賢く見積もり査定を取り、「売出し価格を高く」する
  • 売却費用でも最も大きな「仲介手数料」を抑えつつ、それでも買い主を見つけて来れる力のある仲介業者に依頼する
  • できるだけ多くの業者の中から信頼できるパートナーを見つけび、購入申込み価格をぎりぎり買える最低価格に抑える

マンションの住み替え・買い替えには様々な費用が掛かります、売り方・買い方次第ではあまり費用を掛けずに売買することも可能です。

そして、その中で最も大きな金額を占める重要な費用が「仲介手数料」です。

仲介手数料は、不動産業者や交渉によっても変わってきますが、宅建行法により上限額が決められており、ほとんどの業者がその上限で料金設定しています。

宅建行法に基づく、仲介手数料の上限額は以下の通りです。

宅建業法に基づく仲介手数料の上限額
「売買価格」 × 3% + 6万円 + 消費税
売買価格3,000万円(消費税10%)の場合105万6000円

上記のような多額の手数料が売却時と購入時の両方にそれぞれ掛かってきます

マンションの住み替え・買い替えにおいてにとっての利益を最大化するためには、この「仲介手数料」を抑えながら売却時には「売出し価格を高くして、それでも買い主を見つけて来れる力のある仲介業者に依頼すること」購入時には「適正な申込み価格を判断・交渉できるだけ能力のある仲介業者に依頼すること」が最も大切です。

6-1. 仲介手数料を安く抑えるには

前述の通り、仲介手数料は、何も言わなければほとんどの業者で上限価格設定されているため、必ず複数社比較しながら安くしてもらうよう交渉することが大切です。

交渉によっては、通常3%のところを2%で引き受けてもらえるといったようなケースも多く、仮に売却価格・購入価格がそれぞれ3,000万円の物件であればそれだけで税込み64.8万円も費用を抑えることができます。

そのため、まずは無料一括査定サービス等を活用して、複数の業者に売却価格の査定と共に購入物件の探索や媒介条件の提示をお願いするようにしましょう。

無料一括査定ならここがおすすめ

home4uホームページ
不動産売却の無料一括査定サービスはたくさんありますが、運営会社の信用度や参加企業群の優良度から見ても、NTTデータスマートソーシングが運営する『HOME4U』が圧倒的におすすめです。

HOME4U』は、数ある不動産無料一括査定サービスの中でも最も老舗で19年の歴史と累計40万件以上の実績があります。また、NTTデータグループ企業が運営している点からも信用度が圧倒的です。

地元業者も含めて幅広くリサーチしたい場合にはここもおすすめ

不動産売却「HOME'S」の公式ページ

HOME’S』は、大手の不動産業者以外にも地元の不動産業者の登録が非常に多く、登録業社数が2,200社以上と、数ある無料一括査定サービスの中でも最大規模の業者です。

先の『HOME4U』の1,500社以上と比較しても圧倒的な登録業社数と言えます。

特に地方等、大手の不動産業者以外にも、地元の不動産業者を含め幅広いリサーチがしたい人にはおすすめです。

6-2. 売出し価格を高くするには

結論から言うと、複数社から査定を取り、最も高い査定額(場合によってはそれ以上の価格)を基準に、その価格で売出す前提での条件をそれぞれの業者と交渉することが必須です。

物件の売出し価格は、売り主に決定権があるため、ある程度自分で決めることができます。

しかしながら、仲介業者は媒介契約を結ぶと買い主を見つる努力をする義務が発生するため、自分の実力以上の仕事や条件が割に合わない仕事は当然に受けません

仲介業者からすると、「できるだけ条件の良い物件を相場より安く仲介することで、早く簡単に仕事が回せる」というメリットがあり、自分たちが無理なくまとめられる価格でしか査定しないという裏事情もあります。

そのような、業者都合の理由で売り主が損をするというのはあってはなりませんので、必ず複数社から査定を取ると共に自身でも相場を調べ、最低でも最高査定額(それが腑に落ちない場合には自身で調べた価格)を基準にそれぞれの業者と交渉するようにしましょう。

6-3. 購入申込み価格をぎりぎり買える最低価格に抑えるには

結論から言うと、これに関しては絶対的な方法はありませんが、できるだけ多くの業者を比較し、実績が豊富で交渉に慣れた業者を選ぶことが大切です。

せっかく気に入った物件が見つかっても買えるかどうかは購入申込み価格で左右されるため、購入申込み価格をいくらにするかは非常に大切なポイントです。

その際、「他に購入希望の競合者がどれくらいいるか?」「競合者の財力や購入意向の強さはどの程度か?」「売主の妥協可能価格はいくらぐらいか?」等、それぞれの仲介業者間で探り合いや交渉により調整するのが一般的で、この点が業者の能力次第で最も差が出るポイントでもあります。

特に人気物件を購入する際には非常に大きな差となり得ますので、実績豊富で交渉慣れした業者・担当者を選ぶようにしましょう。

7. まとめ

いかがでしたでしょうか。

「マンションの住み替え・買い替え」についての疑問や悩みが解消できたのではないでしょうか。

マンションの住み替え・買い替えは、一見難しそうで、「とても多くの手間や労力が掛かるのでは?」という勘違いをされている人も多いですが、売買後の確定申告も含めて実は意外と簡単に売却できてしまいます。

本ページでは「マンションの住み替え・買い替え」について、重要なポイントは出来る限り網羅的にご紹介してきましたので、上記の内容をしっかりと理解した上で、後悔しない上手な売却を検討してみて下さい。

〈本ページでご紹介したサービス・業者〉

  • HOME4U』|NTTデータグループ会社が運営する圧倒的な信用度の無料一括査定サービス
  • HOME’S』|登録業社数が最大規模で地元不動産業者への査定依頼に最適なサービス

※売却検討にあたっては、同時に「貸した場合の収益性」も検討すべきです。

基本的には売った方が良いというのが筆者の考えではありますが、

  • 資産価値が落ちにくい都市部等にある
  • 年間賃料が売却査定額の5%以上(表面利回り5%以上)で貸せる

なら賃貸物件として保有するのも賢い選択の一つです。

さらに、賃料査定書があると、賃貸した場合の収益性を示す根拠資料となり、売却に際して買い手の安心材料に繋がり非常に有利に働きます。そのため、「売却価格の無料一括査定」と同時に「賃料の無料一括査定」もしておきましょう。

 『HOME4U賃貸経営』|売却査定同様、NTTグループが運営するおすすめサービスです