SOHOで登記できる?プロが教える注意点とトラブルを回避する全知識

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「SOHOって登記できるの?」「なんで事務所利用はOKで、登記はNGなの?」と疑問に思っていませんか?

結論から言うと、SOHOに限らず、住居専用の物件でも登記はできますが、契約内容を無視して登記すると最悪の場合、退去を求められることもあります。

このページでは、大手不動産会社を経て、現在はSOHO専門の会社で営業している経験から、以下3つの項目を解説します。

  1. SOHOで登記できる?
  2. SOHOで安全に登記するための4つのチェックリスト
  3. 登記が難しいときの3つの対策

この記事を読めば、SOHOで登記ができる理由や、トラブルを回避する方法まで知ることができるので、登記をするときには必ず役に立つでしょう。

1.SOHOで登記できる?

SOHO物件でも基本的に登記は可能です。

ただし、物件ごとに、OKな物件、NGな物件が混在しています。登記OKかは物件の所有者(オーナー)が決めているのです。

1-1.登記できるかどうかはオーナー次第

原則、オーナーがOKと言えば登記できますし、NGと言えば登記できません。

しかし、実際に法務局で登記をするときは、オーナーが許可した証拠書類や賃貸借契約書の提出は必要ありません。

そのため、オーナーに相談しなくても登記ができてしまうことが実情です。

1-2.相談すると80%の確率で断られる

勝手に登記することは簡単ですが、後々トラブルになることを避けて相談する人が多いと思います。

しかし、私の経験上だと、80%の確率で断られます。

基本的に管理会社を通して

相談は基本的に管理会社を通して行います。「管理会社に登記できるか相談し、管理会社がオーナーへ相談する」下記の流れが一般的です。

借主がオーナーに登記できるか相談するイメージ図

1-3.なぜオーナーは登記を断るのか

色々な理由があると思いますが、多く挙げられることは以下の理由です。

  • 事務所契約に変更する必要がありそうだから
  • 事務所契約になると税金が高くなりそうだから

どちらも「必要がありそう・高くなりそう」のように断定的な理由ではないのです。

この内容を詳しく説明していきます。

事務所契約に変更する必要がありそう

オーナーは、事務所契約に変更する必要がありそう、という理由で嫌がります。

ただし、登記をしても自宅と変わらない状態で使用していれば、居住用に分類されるため、事務所契約への変更は必要ありません。

なぜなら、国土交通省は住居用マンションの定義として、以下の通りに定めています。

住宅としての使用は、専ら居住者の生活の本拠があるか否かによって判断する。

したがって利用方法は、生活の本拠であるために必要な平穏さを有することを要する。

引用:国土交通省マンション標準管理規約(単棟型)

わかりやすく解説すると、以下の3点が満たされていれば事務所としての利用があっても、住居として認められます。

住居として認められる条件

  • 住民票を登録する
  • 生活する家具やスペースが確保されている
  • 他の入居者へ迷惑をかけず、静かに作業する

つまり、登記をする場合も事務所契約にする必要はないのです。

事務所契約になると税金が高くなりそう

事務所契約にすると、税金が上がる恐れがあることもオーナーは懸念します。

賃貸物件は「住所契約」「事務所契約」のどちらかになりますが、下記のように、事務所契約になるとオーナーの税金が高くなります。

住居契約事務所契約
消費税非課税課税
固定資産税変わらない高くなる

そのため、事務所契約にすることを嫌がるオーナーもいるのですが、基本的にSOHOは「住居契約」でも利用可能です。

住居契約のままで法人登記をするのであれば、オーナーが負担する税金は変わりません。

つまり、オーナーにデメリットはあまりないのに、「面倒」、「余計なお金がかかる」と思って嫌がるオーナーが多いのです。

1-4.管理会社で止められていることも

基本的にはオーナーが断りますが、管理会社の判断で断られているケースも多いです。

税金や契約形態のことを詳しく解説してきましたが、その内容を説明して承諾をもらおうとしても、管理会社がNGを出すこともあります。

管理会社が登記を断るイメージ図

理由は「色々と面倒だから」

管理会社は、オーナーから管理を任されている物件で不都合なことが起きないように、トラブルに発展する可能性が少しでもあると、許可を出しません。

中には親身になってオーナーへ相談してくれる管理会社もあり、その上でオーナーから承諾をもらえた人が登記ができます。

私の体感上、トータルでの成功率は20%ほどです。

1-5.こっそり使うのも1つの策

オーナーや管理会社へ相談できれば、納得してOKをもらえる可能性もありますが、やはりハードルが高いです。

そんなときは、こっそり登記してしまうことも1つの策です。

すべて自己責任となりますが、リスクを減らすためにも2章を確認するようにしましょう。

2.SOHOで安全に登記するための4つのチェックリスト

リスクを抑えて、SOHO物件で登記をするときは、下記の項目をすべて満たす必要があるので、事前にチェックしておくようにしましょう。

  • 契約書に登記不可の文面が入ってないか
  • マンション管理規約に登記不可の文面が入ってないか
  • 不特定多数の出入りはないか
  • ポストに社名を出すことはないか

ここを無視してしまうと、後々トラブルに発展する可能性も高くなります。

これらに該当する場合は「3.登記が難しいときの3つの対策」で紹介する方法で登記をしましょう。

2-1.契約書に登記不可の文面が入ってないか

1番先に確認することが、契約書の内容です。

契約書に「法人登記は禁止する」と記載されていた場合は、文字通り登記は不可となります。

不可となっている場合

家賃に消費税を加算し、敷金を追加支払いすることを条件に、オーナーへ事務所契約に変更できないか相談することも1つの方法です。

しかし、柔軟な対応をしてくれるオーナーでなければOKをもらえないどころか、逆に目をつけられて事業をしにくくなる可能性があります。

難しそうなオーナーの場合や、一度相談してダメそうだった場合は「3.登記が難しいときの3つの対策」で紹介する通り、こっそり登記するか、バーチャルオフィスで登記することを推奨します。

2-2.マンション管理規約に登記不可の文面が入ってないか

分譲マンションでは、契約書で登記を禁止されていなくても、マンション管理規約で禁止していることも多々あります。

契約時に登記OKと言われていても、管理規約の方が効力が強いので問題となります。

しかし、このような場合は不動産会社側に落ち度があるので、責任を取ってもらえるように、登記を承諾された証拠(メールなど)を残しておきましょう。

不可となっている場合

オーナーに相談しても意味がないので、管理組合に問い合わせる必要がありますが、こちらも理事会などの承認が必要なため、非常にハードルが高いです。

そのため、このケースも、こっそり登記するか、バーチャルオフィスで登記することになります。

2-3.不特定多数の出入りはないか

取引先との打ち合わせが多くある場合、店舗で来客が多い場合は、トラブルの元になります。

部外者がマンションに出入りすることになるので、近隣住民にも迷惑がかかるので、オーナーは嫌がります。

また、1日に何度も宅急便が出入りする場合も注意が必要です。

出入りが多くなる場合

ダメ元でオーナーに相談するのもアリですが、近隣住民のことを考え承諾をもらえる確率は低いでしょう。

不特定多数の出入りに関しては、SOHOでも厳しい可能性がありますので、新しい物件を検討しましょう。

2-4.ポストに社名を出すことはないか

ポストに社名を出すことで、事務所により近くため、オーナーも嫌がります。

ただし、「登記をする=社名を出さないといけない」と考える方も多いですが、必ずしも社名表示は必要ありません。

会社宛ての郵便物は届きますし、登記に困ることはほとんどありません。郵便は郵便局に届け出ておけば確実に届きます。

どうしても社名表示が必要な場合

ただ、何か事情があり、社名表示が必要な方もいるかと思います。

オーナーへ相談することが必要ですが、内容としては、来客用のアナウンスではなく、郵便物が届くために表示させてもらいたい意向を伝えます。

そして、社名だけでなく個人名も併せて表示することを条件に打診しましょう。

郵便ポストの表示イメージ図

3.登記が難しいときの3つの対策

2章のチェック項目を満たしていない場合は下記の3つの対策を取ることになります。

  • こっそり登記をする
  • バーチャルオフィスを検討する
  • 別の物件を検討する

こっそり登記をすることが手間も費用も少ないですが、「不特定多数の来客がある」「ポストに社名を出す」場合はバレますので注意しましょう。

3-1.こっそり登記をする

契約書などに禁止と書かれていても、バレた時のリスクを覚悟で、こっそり登記をしてしまうのもひとつの手段です。

ただ、不特定多数の出入りやポストに社名を表示する人は確実にバレるので、NGです。

黙って利用したら、税金面などでオーナーに迷惑がかかるのでは?と考える方もいるかもしれませんが、迷惑はかかりません。

例として、国税庁は、事務所としての承諾をもらっていない場合でも、消費税は発生しないと発表しています。

【照会要旨】

住宅として借りた建物を賃貸人の承諾を得ずに事業用に使用した場合の消費税の取扱いはどうなるのでしょうか。

【回答要旨】

賃貸借に係る契約において住宅として借り受けていた建物を、賃借人が賃貸人との契約変更を行わずに事業用に使用したとしても、当該建物の貸借料は課税仕入れには該当しません。※契約変更:住居契約→事務所契約

引用:用途変更の取扱い|消費税目次一覧|国税庁

要約すると、黙って使用した場合、オーナーも借りる人も消費税はかからないので、誰にもデメリットがないことになります。

国税庁は「住居用で貸していたが、借りる人が勝手に事務所として使用していた」というオーナーの言い分を了承してくれるのです。

登記申請でマンション名・号室は必要ない

東京都〇〇区〇〇〇 〇丁目〇番〇号だけでも、登記場所として登録できます。

最後まで表記したときは、201号室ではなく2階の表記にするのもひとつの手です。

そうすれば、オーナーが調べたときでも、さらにバレるリスクは低くなるでしょう。

こっそり登記しても、バレる確率は低い

こっそり登記していても、来客やポストに気をつけていれば、ばれるリスクはほぼありません。

なぜなら、登記を確認をするには、役所へ行き手数料を支払う必要があるため、オーナーも事細かくチェックすることは滅多にないからです。

しかし、万が一発覚することもありますので、退去を覚悟して自己責任で行動しましょう。

3-2.バーチャルオフィスを検討する

バーチャルオフィスとは登記用の住所だけを借りられるサービスで、中で働くことはできませんが、低価格で利用でき、郵便も転送してもらえます。「レンタルオフィス.com」など専門のサイトで探せます。

ただし、過去には詐欺グループに利用されていたことが多く、銀行の口座開設の審査が厳しくなっていますので、起業したての方などは注意しましょう。

バーチャルオフィスがイマイチだと思った方

口座の開設がネック、しっかりとした場所で登記をしたいという方は、自宅兼事務所可の物件を新しく探すか、シェアオフィス・レンタルオフィスを使いましょう。

  • シェアオフィスとは:固定のスペースはなくフリーアドレスの仕事場になるが、低価格で使える。
  • レンタルオフィスとは:内装などが完備された個室のオフィス。小規模で低価格の物件も多い。

会議室なども完備されている物件が多く、急な来客でも恥ずかしくはありません。「eシェアオフィス」などの専門サイトで探せます。

3-3.別の物件を検討する

最終手段は、別の登記可能なSOHO物件に引っ越すことです。

登記を許可してくれる物件に引っ越すときには、SOHOについて詳しい人(会社)に物件探しから契約までを依頼しましょう。

SOHOは、一般の不動産会社では多く扱っていないジャンルの物件なので、専門的な知識が必要となります。

2社以上の不動産会社の人会うことがおすすめ

SOHOの物件選びを成功させるコツは、2社以上の不動産会社に会い、詳しい人、親身になってくれる人にお願いすることです。

複数の担当者に会い、「この物件は登記ができるのか、事務所利用OKか」など、疑問や質問をぶつけてみましょう。

しっかりと、理由含め明確に答えてくれるかなど、回答を踏まえてSOHOの知識が豊富そうな担当者にお願いしましょう。

こんな人には要注意!

逆に、下記のような担当者は、知識が少なかったりその後の対応が悪い可能性があるので、注意しましょう。

  • 「登記はダメです」だけの回答で、理由を教えてくれない
  • 「調べておきます」と回答を先延ばしにする

SOHOの場合、会うまでの手間は少ない

SOHOの場合、下記のように物件を自分で検索し、現地で待ち合わせることが多いので、複数の不動産会社に会うことは簡単にできます。

住宅とSOHOの契約までのイメージ図

同じエリアで2.3件の内覧を予約すれば、2時間ほどで複数人に会うことも可能です。

できる限り無駄な時間をかけないように、物件探しのサイトから良い会社を選びましょう。

検索しやすいサイト4選

SOHOを扱う不動産会社も増えてきましたが、下記の観点でおすすめのSOHO検索サイトを紹介します。

  • SOHOの物件数が多い
  • SOHO専門サイト(ページ)で、探しやすい
サイト名エリア掲載物件数
goodroom関東・関西・福岡・札幌6600件~
空間建築ファクトリー東京・神奈川1300件~
R不動産関東・関西・九州・東北1000件~
at home全国10000件~

上記のホームページから物件を探し、問い合わせや内覧の申し込みができます。

しかし、担当者は1社につき原則1名しか会えないので、1社に1物件ずつお願いすることをおすすめします。

例えば、空間建築ファクトリーで2物件内覧を申し込んでも、1人の担当者としか会えません。

2物件の場合は、1件ずつ会社を変えて内覧の申し込みをしましょう。

内覧申し込みの振り分け方法イメージ

サイトごとの特徴

上記4サイトの特徴をまとめましたので、2つ以上使ってみましょう。

SOHOの物件数が多い「goodroom」

goodroom」にはデザイナーズ物件やお洒落な1ROOMなど、女性からも人気のある物件が数多く掲載されています。

他社では借りることのできない、自社リノベーション物件もありますので、特におしゃれな物件を探したい方は、是非チェックしてみましょう。

希望に合う物件を紹介してくれる「空間建築ファクトリー」

空間建築ファクトリー」は東京・神奈川中心となりますが、築浅で綺麗なSOHO物件を中心に掲載しています。

また、SOHOをメインで扱っている会社なので、SOHOに詳しい担当者に当たる可能性が高いです。

厳選したSOHO物件が掲載されている「R不動産」

R不動産」では他社のサイトには出ていないような、個性的なSOHO物件を厳選して掲載しています。

新築・築浅物件は少なく、リノベーション物件・ヴィンテージ物件が中心となりますので、他と差が出る物件を探している人はチェックしてみましょう。

SOHO専門サイト(ページ)で、探しやすい「at home」

at home」は大手ポータルサイトの1つで、SOHO専用のページがあり、他の不動産会社が自分の会社で扱える物件情報をどんどん書き込んでいます。

そのため、掲載数が非常に多く、幅広いジャンルのSOHO物件を全国から探すことができますので、特に地方の方は必ずチェックしましょう。

店舗で探すことはやめましょう

不動産の店舗で探すことは推奨しません。

なぜかと言うと、自社で管理している物件をメインに取り扱っているため、他社のSOHO物件を紹介してくれないのです。

そのため、実際に店舗に行っても限られた数少ない物件から選定を迫られます。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。

SOHOで登記は問題なくできるのですが、他の部分で障壁がたくさんあるのです。

しかし、私の経験からすると、許可をもらって登記をしてる人より、黙って登記をしている人の方が多いと思います。

登記が禁止されている物件でも、そのことを知らずに登記をして何年も指摘されることなく使用している人もいます。

退去を求められることも実際にありますが、私の周りでは経験したことはなく、非常に稀です。

そのことも踏まえて、相談して許可をもらうか、自己責任でこっそり登記するか検討してみてください。

今後あなたがSOHOで登記をするときに、役立つ記事となることを願っています。

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