遺品整理の時期はいつ?実際に片付ける前に知っておく注意点

遺品整理 時期

「遺品整理はいつごろすれば良いのかしら?」と、遺品整理の時期について気になっていませんか?

遺品整理にベストな時期は家庭ごとによって異なります。賃貸ですぐに出ていく必要があるなら早急にするべきですし、持ち家なら気の向いた時にゆっくり時間をかけて行うこともできます。

このページは、遺品整理業者として遺品整理に500件以上携わった私が、遺品整理をする時期や、実際にする際の注意点についてまとめたものです。

  1. 遺品整理をするのはいつ頃?
  2. 遺品整理を実際にする際の注意点
  3. 遺品整理を自分で行う方法まとめ
  4. 遺品整理ができない時の対処法
  5. 遺品整理に関するQ&A

このページを読めば、遺品整理をいつするべきか、遺品整理する際の注意点や、終わらない場合の対処法が分かるので、ぜひご覧ください。

1. 遺品整理をするのはいつ頃?

遺品整理をする時期は各家庭によって異なり、遺言状などで決まっている場合は、それに則って行います。

もし、遺言状が無く、自ら決める場合は、次の時期を目安として自分に合ったものを選ぶのがおすすめです。

時期どんな人向き?
亡くなってすぐ故人が賃貸物件に住んでいた方
四十九日葬儀や手続きに一息つけてからしたい方
一周忌気持ちの整理がなかなか付かない方
気の向いた時独りで片付ける方
すぐに片付ける理由もない方

迷うなら、四十九日を過ぎてからというのが一番多いので、それを目安にすると良いでしょう。

それぞれの時期について、簡単に紹介します。

遺品整理する時期① 亡くなってすぐ

故人が賃貸に住んでいた場合は、そのまま契約していると家賃がかかってしまいますので、早めに片付けた方が良いでしょう。

家族が亡くなった後は、葬儀だけでなく、死亡届、年金受給停止、介護保険資格喪失届など、いろいろすることがあり、バタバタするので注意が必要です。

それに、亡くなった後は、心の整理ができないこともあるので、すぐに行動に移せない人も多いですが、もし、どうしてもすぐにやらなければならないなら、遺品整理業者に依頼すると良いでしょう。

遺品整理する時期② 四十九日

四十九日は、故人が極楽浄土に行けるか閻魔大王に判定される日です。追善法要が行われるのが一般的で、ここで親族が一同に会します。

四十九日の頃になると、死亡後にするべき手続きがほぼ完了しているので、始めるのにピッタリです。

法要の後で会食(精進落し)があるので、この辺りで遺品をどう整理するのか話し合うと良いでしょう。

形見分け(遺品分け)で何を残したいのかなど、家族に相談し、あとあとトラブルにならないようにしてくださいね。

遺品整理する時期③ 一周忌

四十九日の頃に整理できないなら、次に家族で会する一周忌の頃にするのがおすすめです。

「大事な家族が亡くなって、なかなか心の整理ができない」という人は、この時期にすると良いでしょう。

ただ、相続税の申告は相続発生した日(死亡が明らかになった日)から10ヶ月以内にする必要があるので、それまでに遺産分割をしておかなければなりません。

遺品整理する時期④ 気の向いた時

遺品整理する家族が一人しかいない場合は、法要など気にせず、自分のペースで好きな時にすることもできます。

最近は、一人っ子の方も多いでしょうから、このケースも多いでしょう。

私の父がそうでしたが、週末に近所の祖父母の家に行き、少しずつ片付けていきました。

もし、一人ではなかなか片付かないなら、遺品整理業者に依頼するのがおすすめです。

2. 遺品整理を実際にする際の注意点

遺品整理をいつ始めるか決めることも大切ですが、実際に始める前には、次のことをしっかりしておきましょう。

  1. 遺品整理の前に家族の了承を取っておく
  2. 相続しない場合は遺品整理前に相続放棄する
  3. 葬儀や公的機関の手続きを行う

それぞれ紹介します。

2-1. 遺品整理の前に家族の了承を取っておく

遺品整理で一番気をつけておくべきなのは、親族とのトラブル回避です。

特に、次の2点は家族間で了承を取っておくようにしましょう。

  • 形見分けする品物
  • 遺品処理費用や買取してもらったお金の分配

写真や衣服など、何を形見にするかなど、前もって決めておくべきです。何なら整理している時に一度足を運んでもらうのも良いかもしれません。

それに、遺品処理の費用を誰が負担するか、また、買取でお金が余った場合、どのように分配するかなども決めておくと良いでしょう。

2-2. 相続しない場合は遺品整理前に相続放棄する

故人に借金があって遺産相続をしない場合は、勝手に遺品整理をしてはダメです。

遺品整理をすると、「単純承認」をしたとして相続したとみなされてしまいます。

整理したい場合は、裁判所に相談し、裁判所に選任された管理人に処理をお願いするという形になります。

不明点等ありましたら、弁護士や司法書士に一度相談することをおすすめします。

2-3. 葬儀や公的機関の手続きを行う

家族が亡くなると、遺品整理以外にもすることが沢山あるので、抜かりなく行うようにしましょう。

速やかに契約を変更しないと、余計なお金を請求される恐れがあるので注意が必要です。

期限手続き備考
速やかに・遺言書の検認と開封
・電気ガス水道など公共料金契約の解約
・パスポート、免許証の返却
・クレジットカード解約
・携帯、インターネット解約
・賃貸や借家等の名義変更
・株券、不動産、預貯金の名義変更
・自動車保険の変更
・NHKの受信契約の変更
・遺言書は家庭裁判所へ提出
・それ以外は契約先で手続き
7日以内・死亡届
・火葬、埋葬許可申請書提出
・市区町村窓口
14日以内・国民健康保険資格喪失手続き
・介護保険資格喪失届
・年金受給停止の手続き
(厚生年金は10日以内)
・住民票の抹消届
・世帯主の変更届
・市区町村の役所
15日以内・自動車名義の変更・陸運局事務所
3ヶ月以内・相続放棄・被相続人の住所の家庭裁判所
4ヶ月以内・所得税準確定申告・被相続人の管轄税務署
10ヶ月以内・相続税の申告・3,600万円以上の場合
・被相続人の管轄税務署
2年以内・死亡一時金請求
・高額医療費の請求手続き
・葬祭費
・該当者のみ
5年以内・遺族基礎年金請求
・寡婦年金請求
・市区町村の役所

※故人(被相続人)の状況次第で、する必要の無いものもあります。

死亡後の手続きについて詳しく知りたい方は、こちらのページ「家族が死亡した時の手続きと事前に知っておくべき全知識」をご覧ください。

3. 遺品整理を自分で行う方法まとめ

遺品整理をする際は、次のようなステップを考えておくとトラブルになるリスクをおさえることができます。

  1. 遺品整理道具の用意
  2. 遺品の整理
  3. ゴミ回収業者や買取業者の手配
  4. 清掃等による原状回復

それぞれ紹介していきます。

STEP1. 遺品整理道具の用意

遺品整理することについて親族への了承が取れたなら、早速片付けの準備を始めましょう。

遺品整理は、次のような道具を用意するとスムーズに進めることができます。

  • ダンボールやゴミ袋
  • セロテープやガムテープ
  • 雑誌や新聞をまとめるビニールひも
  • 軍手
  • マジックペン
  • はさみやカッター
  • 雑巾や洗剤などの掃除道具

遺品整理に使う道具は、引っ越しに使う道具と同じです。

特にダンボールや大きめのゴミ袋が役立ちますので、必ず用意しておきましょう。

STEP2. 遺品の整理

遺品を衣類、食器、調理器具、寝具、本、家電など、種類別に整理していきます。

イスやデーブルなどの大きな物は、テープを貼って「粗大ごみ」「リサイクル品」など処分法を書いておくと分かりやすいです。

また、遺品整理ではこれとは別に次のように仕分けをしておきましょう。

  • 形見分けする品
  • 供養したい品(仏壇、写真、人形、手紙等)
  • 買取してもらう貴重品(貴金属や骨董品等)
  • 保管しておく貴重品(パスポート、年金手帳、不動産など権利関係書類)

普通に処分する品とは別に、形見分けで残しておきたい品物、供養したい品、それに、お金になりそうな貴重品を別にしておきます。

遺品整理の様子

供養はどんな物でもしてくれるので、気になるものは「供養したい品」として整理しておきましょう。

どうするべきか分からない品物の場合は、「?」とか書いたダンボールにまとめておき、家族に相談したり、ネットで調べるなどしてから処分方法を決めましょう。

STEP3. ゴミ回収業者や買取業者の手配

整理にめどがついたら、自分では処分できない遺品を次の業者に処分してもらいます。

遺品整理する際に利用することになるのは次のようなところです。

  • 不用品・粗大ごみ回収業者
  • リサイクル業者
  • 古物商・買取業者
  • お寺や神社や葬儀社(供養してもらいたい場合)
  • 遺品整理業者

自分で運んで行く特は、軽トラやワゴン車を用意しましょう。

「いろんな所に頼むのは面倒くさい」と思う方は、遺品整理業者に頼むのがおすすめです。

遺品整理業者は日用品の処分から買取、それに、遺品供養まで全てやってくれるからです。

STEP4. 清掃等による原状回復

遺品を全て片付け終わったら、最後にキレイに清掃して完了です。

故人が賃貸契約をしていて解約をする場合は、クリーニング代を取られるでしょうから、別に清掃しなくても良いかもしれません。

後は、家族に遺品整理が終わったことを報告すれば全て完了です。

4. 遺品整理ができない時の対処法

遺品整理をいつ行うか、それに、実際に行う際の注意点や自分でやる方法についてご紹介してきましたが、次の要な場合、なかなか自分一人で行うのが難しい場合があります。

  • 遺品が多すぎて片付けるのが大変
  • 仕事が忙しくて整理に時間を割けない
  • 落ち込んで遺品整理する気が起きない

こういう場合は、遺品整理業者に依頼することをおすすめします。

遺品整理業者は、遺品の引取、処分、買取、供養など、遺品整理のスペシャリストで、遺品整理のお悩みに全て応えてくれます。

この章では、遺品整理業者に頼むメリットや必要な費用、それにおすすめの業者をご紹介します。

4-1. 遺品整理業者に頼む5つのメリットと1つのデメリット

遺品整理両者に依頼することの長所・短所をまとめたのが下の表です。

メリットデメリット
・片付け時間の節約
・ストレスや心労の軽減
・相談に乗ってもらえる
・遺品の回収や買取をしてもらえる
・遺品の供養をしてもらえる
・お金がかかる

遺品整理業者に依頼すると、時間の節約になるだけでなく、片付けに関して相談に乗ってもらえます。

また、遺品の回収や買取、供養まで全てやってもらうことができるので、他の業者に依頼する必要がありません。

整理する時間が無い方、また、心の整理ができてなくて自分ではできないという方は業者に依頼することをおすすめします。

4-2. 遺品整理業者に依頼するのに必要な費用

費用は業者によって違いがありますが、大体の相場は次のように考えておくと良いでしょう。

間取り費用
1ルーム3万5千円~
1DK5万円~
1LDK7万円~
2DK10万円~
2LDK12万円~
3DK15万円~
3LDK18万円~
4DK20万円~
4LDK23万円~

※地域差がありますし、作業人数や遺品の量によって費用は変わるので、目安としてお考えください。

正確な費用を知りたい方は、見積もりを取ることをおすすめします。

4-3. 遺品整理業者にかかる費用をおさえる方法

ネットで適当に見つけた業者を選んでも、ぼったくられたり、価値ある遺品を買い叩かれる恐れがあります。

費用がお手頃で質の良い業者を見つけるために、複数の業者に見積もりを出すのがおすすめです。

引越し業者に依頼する時のように、遺品整理業者でも相見積を取ることができます。

おすすめの相見積サイトをご紹介します。

みんなの遺品整理|遺品整理業者の相見積を取れるサイト

みんなの遺品整理

みんなの遺品整理』は、全国857社に見積もりが取れるサイトです。

全ての業者に遺品整理士が在籍しており、変な業者に頼んでしまうリスクも少ないです。

いくつか業者をチェックしたい方は、こちらで相見積もりをとってもらうと良いでしょう。

4-4. 相見積を取る時間が無い方のためのおすすめ業者紹介

相見積を取ると、複数の業者から連絡があって実際に現地に足を運んでもらうなど、時間がかかるというデメリットがあります。

もし、急いでいる場合は、こちらの業者に依頼をしてみることをおすすめします。

値段が安く、満足度が高い遺品整理会社です。

ライフリセット|費用を節約したい方におすすめ

ライフリセット

ライフリセット』は、全国47都道府県に1,000箇所以上ある遺品整理業者です。

年間に3,000件以上の取り扱いがあり、住友不動産、三井のリハウス、エイブル、アパマンショップなど大手企業との取引もある信頼性の高い会社です。

相談費用・出張費・見積もりが0円なので、気軽に相談できます。

値段も最安の価格帯なので、まずはここで見積もりを取ることをおすすめします。

5. 遺品整理に関するQ&A

遺品整理についてよくある疑問をQ&A形式にしてまとめました。

  1. 故人の賃貸物件はすぐに解約しなければなりませんか?
  2. 遺品整理を素早く行うコツはありますか?
  3. そのまま捨てるのに忍びないものはどうすれば良いですか?
  4. 孤独死した部屋の片付けはどうすれば良いですか?
  5. 遺品整理業者でぼったくられることはありますか?

それぞれ答えていきます。

5-1. 故人の賃貸物件はすぐに解約しなければなりませんか?

賃借権は相続人に引き継がれるので、すぐに出ていく必要はありませんし、再契約する必要もありません。

借り続けるなら、大家さんに一度連絡して借り主が変わることを伝えておくと良いでしょう。

家賃に未払い等がある場合、相続人が支払うことになります。

もし、故人に借金等があり、相続しない場合は支払う必要はありません。

5-2. 遺品整理を素早く行うコツはありますか?

遺品整理を最速で行いたいなら、遺品整理業者に依頼するのが最適です。

供養するもの、売却するもの、廃棄するものなど、全て分けて対応してくれます。

もし、自分でやりたいなら、ダンボールやテープを用意し、遺品を素早く仕分けて行きましょう。

  • 形見分けする品
  • 売却する貴重品
  • 供養したい品
  • 粗大ごみ
  • 衣服などリサイクルに出す品
  • 通常のゴミ

このように、パッパと分けて行きましょう。

5-3. そのまま捨てるのに忍びないものはどうすれば良いですか?

写真やお守り、人形、仏壇など、捨てることに抵抗があるものは、供養してから捨てることにしましょう。

供養してくれる所は次のような所があります。

  • お寺や神社
  • 遺品整理業者
  • 葬儀会社

「遺品供養 〇〇市」などのように検索して、お願いできる所が近所にあるか探してみると良いでしょう。

一番てっとり早いのは遺品整理業者で、供養と処分を一緒にやってくれます。

5-4. 孤独死した部屋の片付けはどうすれば良いですか?

孤独死などで発見が遅れ、部屋が汚れてしまった場合、「特殊清掃」が必要になります。

消臭や汚れ落とし、害虫駆除などをすることになりますが、清掃出来ない場合は、床の張替えなど、リフォームすることになります。

5-5. 遺品整理業者でぼったくられることはありますか?

以前、リフォームのぼったくり業者が話題になりましたが、遺品整理業者ではあまり聞きません。

ただ、業者ごとに料金は結構な差があるので、損したくないなら相見積を取るようにしましょう。

2~3社程度に見積もりするのがおすすめで、多く見積もりを依頼しすぎて消耗しないようにしてくださいね。

6. さいごに

遺品整理するべき時期についてご紹介してきましたが、参考になりましたか?

遺品整理を行うタイミングは家族ごとに違いがありますが、もし、特にすぐに始める必要が無いなら、四十九日を過ぎてから始めることをおすすめします。

この頃なら、死亡後の手続きが終わり、心の整理も出てきている人も多いと思います。

この記事が、読者の皆様の遺品整理にお役に立てることをお祈りします。

<遺品整理の相談サイト>

https://m-ihinseiri.jp/

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